このときではこのようにしてほしいと伝えたい場合「そんな折」と言いますか、それとも「そんな時」と言いますか。
この記事では、「そんな折」と「そんな時」の違いを分かりやすく説明していきます。
「そんな折」とは?
限定された機会という意味です。
折は時節、時季、機会、時点という意味を表しています。
「そんな時」とは?
限定された時点という意味になります。
「そんな折」と「そんな時」の違い
「そんな折」と「そんな時」の違いを、分かりやすく解説します。
「そんな折」と「そんな時」は、両方とも特定されたときという同じ意味ですが、どのような相手に使うかによって違います。
「そんな折」は目上の人に対して使うなど、かしこまった場面で用い、「そんな時」は親しい人や友達に対して使用します。
「そんな折」の例文
「そんな折」の例文を紹介していきます。
・『受験に失敗しとても落ち込みましたが、そんな折、先生が優しく励ましてくれました』
「そんな折」も「そんな時」も、文と文の間に置き、接続詞のように使います。
相手が先生なため「そんな折」の方が適しています。
・『経理の仕事に転職したいという思いが強くなり、そんな折、貴社の求人募集記事を拝見しました』
面接や履歴書に記入するなど、かしこまった場面で用います。
「そんな時」には言い換えない方がいいでしょう。
・『東京にいらっしゃることもあると思いますので、そんな折には、ぜひ家にお立ち寄りください』
義理の親戚など敬語を使う相手には「そんな時」よりも丁寧に聞こえます。
手紙を書く際にも適しています。
「そんな時」の例文
「そんな時」の例文を紹介していきます。
・『食欲もないぐらい落ち込んでいるなら、そんな時ぐらい親友の私を頼ってほしい』
親しい友達に対しては「そんな時」を用います。
「そんな折」を使ってしまうと親友かどうか分かりにくくなります。
・『食べ過ぎてお腹が痛い、そんな時、私はこの薬を飲みます』
独り言のような、親しい人と話しているようなときには、「そんな時」を使用します。
「そんな折」にも言い換えられます。
・『まだ分からないことが多いと思うけれど、そんな時は気軽に質問してね』
後輩など、かしこまった敬語を使うと却って緊張感を漂わせてしまうときには、「そんな時」の方が、相手も話しかけやすくなるでしょう。
「そんな折」でも言い換えられますが、文章全体を敬語に変えることになります。
まとめ
「そんな折」と「そんな時」は両方ともある限定された時点という意味ですが、どのような相手に話すときに使うかが違います。
「そんな折」は目上の人、「そんな時」は親しい人に対して用います。
「そんな折」も「そんな時」も、わざわざこの言葉を使わなくても文として成立しますが、自分が伝えたいことを少し強調したいときには便利な言葉です。
「そんな折」、「そんな時」に助けてくれた、ありがとうなどの感謝や嬉しい気持ち、ぜひこうしてほしいなど勧める気持ちを相手にしっかりと伝えられます。
積極的に使ってみましょう。