皆さんは「全滅」「壊滅」「殲滅」という3つの言葉を見たり聞くことがあるかと思います。
日常生活の中でも実際に自ら使用する機会もあるでしょう。
しかし、これらの言葉の解釈の相違点がどのようなものが正しく理解されているでしょうか?
そこでこの記事では、「全滅」と「壊滅」と「殲滅」の違いを分かりやすく説明していきます。
「全滅」とは?
「全滅」は「ぜんめつ」という読み方になります。
意味は「残らず滅びること」、あるいは「残らず滅ぼすこと」ということを指しています。
「全滅」の例文
では、「全滅」の例文を見てみましょう。
・『軍隊は全滅に追いやられたのだ』
・『企業に送り続けたが、採用の結果は全滅だった』
「全滅」と言うと、軍隊などが全て滅びるようなシチュエーションでの活用をイメージしますが、採用試験に落ちてしまったような場面でも使われることが分かります。
「壊滅」とは?
「かいめつ」と言う読み方になる「壊滅」は「すっかりダメになってしまうこと」を意味している言葉です。
「壊滅」の例文
「壊滅」の例文は以下のようなものが挙げられます。
・『大津波によって壊滅的被害』
・『定期試験の結果が壊滅的』
「殲滅」とは
「殲滅」は「せんめつ」という読み方をします。
「残らず滅ぼすこと」、「皆殺しにすること」、もしくは「根絶やしにすること」などの解釈で使われます。
「殲滅」の例文
・『敵軍を完全に殲滅した』
・『殲滅作戦を実行する』
「殲滅」の例文を見ると、相手を完全に消去するというような強い力でねじ増えるような感じがします。
「全滅」と「壊滅」と「殲滅」の違い
ここで、「全滅」と「壊滅」と「殲滅」の違いを見ていきましょう。
「全滅」という言葉は「相手を全滅させるために大量破壊兵器を持ち込む」というように「残らず滅びること」「滅ぼすこと」を指しています。
これに対して「壊滅」は「試験の結果は壊滅的だった」
「台風で市の中心部は壊滅してしまった」というような使い方になることから、「破壊ですっかり跡形もない状態になっていること」が分かります。
次に「全滅」「殲滅」の相違点を考えてみますが、両社とも「残らず滅びる」という意味合いを持っています。
言い換えると「滅びつくすこと」ということで「殲滅」「全滅」ともに似たような解釈ができるわけですが、2つは「主語のあり方」が異なっています。
「我が軍が全滅した」と言う場合、主語は被害者となっているのですが、「我が軍が殲滅した」と言う時は、主語が加害者になっているのです。
自軍が滅ぼされた立場であるなら「殲滅される」という表現になり、軍事的な観点で解釈すると「殲滅」は全ての敵が抹殺されることになる一方で、「全滅」は部隊の半数程度がやられてしまい、軍として機能しないことを言っているのです。
まとめ
「全滅」と「壊滅」と「殲滅」の意味や会社の違いを説明してきましたが、似たような解釈であっても厳密にはかなりの相違点があるので、意味を正しく理解しておく必要があります。