どちらか選ぶ、どれかを選ぶといった場面で使われる「選択」と「選定」と「決断」という三つの言葉。
似たようなニュアンスの言葉ですが、違いは一体どこにあるのでしょうか。
この記事では、「選択」と「選定」と「決断」の違いを分かりやすく説明していきます。
「選択」【せんたく】とは?
「選択」とは、二つ以上のものからどれかを選ぶ時に使われる言葉です。
選び出す数は一つの場合もあり、複数の場合もあります。
数ある中から、目的に合ったものを抜き出すのが「選択」です。
「選択」にはかなり自由度があり、その時の気分によっても左右されてしまう程、曖昧なものでもあります。
あらゆる選ぶ場面で使われる言葉で、汎用性の高い言葉であると言えます。
「選択」の例文
・『三つの中から正解だと思うものを選択してください』
・『あの時彼女を選択したことに間違いはなかった』
「選定」【せんてい】とは?
「選定」とは、読んで字の如く、選び定めることを表した言葉です。
数ある中から、目的に合ったものを「選択」するのに加え、そこに一定の基準を設けてその基準をクリアしたものだけを選ぶものです。
「選定」で選び出されるのは、一つの場合もあり複数の場合もありますが、「選択」よりもかなり絞り込まれたものとなります。
人と物どちらでも使えますが、物に対して使われることが多い言葉です。
「選定」の例文
・『選定基準はしっかりしたものを設けたい』
・『果物の中から林檎を選択し、15センチ以上のものを選定する』
「決断」【けつだん】とは?
「決断」とは、きっぱりと決めることを表した言葉です。
重要な「選択」の場面で使われる言葉で、選び出されるものは一つであることがほとんどです。
選ぶというよりは、決める、判断を下す、はっきりさせるといったような意味合いなので、「選択」対象が曖昧な場面も多々あります。
また、突然初見で「選択」を迫られるような場面では「決断」とはあまり言わず、悩んで迷ったすえにようやく決めると言ったような場面で使われる言葉になります。
「決断」の例文
・『いい加減に決断してください』
・『彼に辞めてもらうよう、決断を下した』
・『決断を迫られている』
「選択」と「選定」と「決断」の違い
「選択」は、目的のものを一つまたは複数選ぶことで、あらゆるものを対象とした言葉です。
「選定」は、「目的のものに基準を設けて、クリアしたものを抜き出す」行為です。
人や物にも使えますが、物に使われることの多い言葉です。
「決断」は、「悩んで迷ったすえに決める」行為です。
あらゆるものを対象とした言葉です。
「決める」ことに重きを置いているので、「選択」対象が曖昧になることがあります。
また、「決めた」結果は一つであることが多いです。
まとめ
「選択」と「選定」と「決断」の違いについて述べてきましたが、理解して頂けましたでしょうか。
細かなニュアンスの違いがありました。
これらの言葉を上手に使い分けて普段の生活に役立てて下さい。