日常会話でもよく用いる「とりあえず」と「取り急ぎ」には、どのような違いがあるのか。
また、どのように使い分ければ良いのか。
この記事では、「とりあえず」と「取り急ぎ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「とりあえず」とは?
「とりあえず」は、他のことはさしおき第一にといった意味となります。
何する間もなく、直ちに、すぐに、なにはさておき、といったようにとにかく急ぎで行うことに対し「とりあえず」が用いられます。
緊急時の対応として用いることができるほか、現状を表す場合や挨拶に用いることも可能です。
言い換えれば「一旦」や「何はさておき」「差し詰め」「差し当たり」「ひとまず」などと同じです。
「とりあえず」の使い方
「とりあえず」は様々な場面で用いることが可能な言葉ですが、ビジネスの場で用いることはおすすめできません。
「とりあえず」にはカジュアルなイメージがあり目上の人やビジネスの場では適した言葉ではないためです。
そのため、日常会話で用いられることが多く「とりあえず運んでおく」や「とりあえず終わった」などといった形で用います。
「取り急ぎ」とは?
「取り急ぎ」は、とりあえず急いでといった意味があり、十分に準備はできていないものの今できる範囲で報告する、行動する、といった意味で用いられます。
基本的に急を要する場合に用いられ、詳しいことは後でといった意味が「とりあえず」には含まれています。
言い換えれば「至急」や「大急ぎで」「速やかに」「迅速に」「できる限り早く」などと同じです。
「取り急ぎ」の使い方
「取り急ぎ」は様々な場面で用いることが可能な言葉ですが、ビジネスの場で用いることはおすすめできません。
よくビジネスの場で用いられる「取り急ぎ」。
使い方によっては相手に不快感を与えることもあります。
特にお詫びやお礼のメール、返信までに時間がかかってしまったメールの返事などにおいては「取り急ぎ」を用いることは避けたほうが無難です。
「とりあえず」と「取り急ぎ」の違い
「とりあえず」は他のことはさしおき第一にといった意味となり、「取り急ぎ」は準備不足であるものの、急用のためといった意味で用いられます。
そのため、用いられる場面に違いがあります。
ただし、どちらもビジネスの場では、あまりお勧めできない言葉であるといった共通点があります。
「とりあえず」の例文
・『とりあえず完成品は、ここに置いてください』
・『とりあえず母に合格のメールを送っておきました』
・『緊急地震速報が流れたら、とりあえず落ち着き自分の身を守ることが大切です』
・『とりあえず今わかっていることを報告してください』
「取り急ぎ」の例文
・『取り急ぎご報告させていただきます。詳しい内容は追ってご連絡させていただきます』
・『今回の件について取り急ぎご報告させて頂きました』
・『取り急ぎメールを確認したことをご報告させて頂きます』
・『取り急ぎ、ご都合の良い日時を教えていただきたいです』
まとめ
以上が、「とりあえず」と「取り急ぎ」の違いとなります。
微妙に意味が異なるため、適した使い分けが必要です。
