この記事では、「そちらこそ」と「こちらこそ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「そちらこそ」とは?
「あなたの方こそ」という意味で使われる言葉で、強調する事物に関する表現に添える言葉が「こそ」となり、そちらはその人、あなたなどの意味があります。
「そちらこそ大変でしたね」などねぎらいの言葉などで返答をする際に使うこともできますし、「そちらこそ間違っている」など言い争いの際にも使われる言葉にもなります。
「そちら」という言葉は「あなたがた」や「御社」と言いかえるべきシーンもあり、「そちらこそ」という言葉は距離感が非常に近いというわけではないという間柄で使われることが多いと言えます。
同僚あたりが使う範囲ですが「そちらこそ」を「〇〇さんこそ」と言いかえられる距離感ではかならず使うべきというものでもありません。
名前を知らないけれどお世話になった関係性というケースが最も使いやすいと言え、初対戦の草野球のチーム、初日の工事現場の仲間などが挙げられます。
「こちらこそ」とは?
自分たちこそという意味合いの言葉で、「こちらこそありがとうございました」とお礼の返答をするケースなどで使いやすい言葉と言えます。
「弊社こそ」ということも出来ますが、「こちらこそ」には言葉として柔らかさがあるメリットもあります。
謙遜の意味もあり「こちらこそ知らずに申し訳ありませんでした」などお詫びをするというケースでも使うことができます。
「こちらこそ大変だった」という場合はいい争い的な使い方になりますが、「自分たちのほうが大変だった」という方が言葉としては強さがあるといえるでしょう。
どちらかと言うとお礼や、謙遜などで使う穏やかな言葉であると言えます。
「そちらこそ」と「こちらこそ」の違い
「そちらこそ」と「こちらこそ」の違いを、分かりやすく解説します。
「そちらこそ」は自分から見た他者であり、「こちらこそ」は自分たちを指す言葉となります。
「こそ」は強調する事物に関する表現につけるもので、「そちらこそ大変でしたね」という場合はそちらのほうが大変だったとねぎらう意図となります。
「こちらこそお手数をおかけしました」では私達のほうがお手数をかけたといういみになり、こちらこそという言葉は謙遜の意図で使うことが強くなります。
そちらこそは指摘などでも使うことがあり、言い争いでも使われます。
名前を知らない関係で使えるのが「そちらこそ」の特徴でもあります。
「あなた方こそ」よりも印象が柔らかいと言えるでしょう。
まとめ
「そちらこそ」と「こちらこそ」は自分を視点にして考えて他者がそちらこそ、自分がこちらこそとなりますが、相手が複数であってもそちらこそは使え、自分たちという団体であってもこちらこそという言葉が使えます。
ともにねぎらい、お礼の返答などで使われることもあり、特にこちらこそは柔らかい言葉ということが出来ますが、言い争いで使われるケースもあります。