考えが浅い人のことを短絡的とか浅はかといったりします。
どちらも同じような意味で使われていますが、2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。
短絡的とは?
短絡的とは、物事の本質を深く考えることなく原因と結果を結びつけてしまうことをいいます。
短絡的の「短絡」とは、電気が決められた回路を通らずに近道するショートを意味しています。
ショートが起きると大きな電流が流れるので、電線が過熱して発火することがあります。
それが火災を引き起こすこともあり、重大な事態を招いてしまいます。
そういった様子から短絡的と言う言葉が生まれ、途中の過程を考慮せずに原因と結果を結びつけることをいうようになりました。
ネガティブなニュアンスが多分に含まれており、短絡的な人とというとあまり考えていない人とか単純な人という意味になります。
他人に対して使うと失礼になってしまいます。
短絡的の使い方
短絡的を使った具体的な例を幾つか挙げてみます。
・今回の試験で結果が良かったからといって、必ず合格できると考えるのは短絡的だ。
・あなたは片方の意見ばかり聞いて物事を判断するので、とても短絡的だと思う。
・短絡的な人は、人をマネジメントする仕事には向かない。
・営業時間を延ばせばそれだけ利益が大きくなるなんて短絡的ではないか。
浅はかとは?
浅はかとは、考えが不十分な様子のことをいいます。
元々、浅はかは空間的な奥深さがない様子を表す言葉でした。
浅はかの「浅」は「浅し」からきており、程度が軽いことを表しています。
浅はかの「はか」は「(量を)はかる」からきています。
それが転じて、人の考えの深さを表す言葉としても使われるようになったのです。
物事を深く考えずに、原因や根拠を深く追求しようとはしません。
浅はかな人とか浅はかな行動という使い方をします。
浅はかの使い方
浅はかを使った具体的な例を幾つか挙げてみます。
・失敗を誤魔化そうとするなんて浅はかな考え方だから正直に言った方がいい。
・儲かると思って浅はかにも詐欺師の口車にのせられてしまったことを後悔している。
・上司に叱られたからといって衝動的に仕事を辞めるなんてあなたは浅はかだ。
・進捗状況を確かめもせずに納期には必ず間に合うと言ってしまったのは浅はかだった。
短絡的と浅はかの違い
短絡的には原因と結果を結びつけるというニュアンスが含まれており、浅はかはただ考えが浅いだけなのでそういったニュアンスは含まれていません。
浅はかの場合には、原因がどうなのかという考えは元々ないのです。
それから短絡的と浅はかにはどちらもネガティブなイメージがあるので、他人に対して使うと失礼になってしまいます。
まとめ
短絡的は、考えが浅く原因と結果をすぐに結び付けてしまうことをいいます。
それに対して浅はかは考えが浅いことは同じですが原因や根拠を追求しておらず、そういったニュアンスは含まれていません。