「多い」と「たくさん」の違いとは?分かりやすく解釈

「多い」と「たくさん」の違い生活・教育

この記事では、「多い」「たくさん」の違いを分かりやすく説明していきます。

「多い」とは?

「多い」には2つの意味があります。

ひとつは、数や量の程度がはなはだしい、物事が起こる頻度が高いです。

どれくらいの数量を程度がはなはだしいというのか、どれくらいの頻度を高いというのか、定義はありません。

交通量のことで考えてみます。

過疎地域といわれる地域の道路は、昼間でも通る車の台数がわずかです。

それに対して東京など人口が集中している地域の道路は、ひっきりなしに車が行きかっています。

後者の交通量が「多い」が意味するものです。

もう一つの意味は、全体に占める割合が高いです。

「春に多い症状」という場合は、春夏秋冬の中でも春にその症状がでる割合が大きいことを意味します。

たとえば、全体を100だとして、春には70、夏には10、秋には10、冬には10、その症状が出るとします。

この場合、春だけ割合が高くなっています。


「多い」の使い方

数や量の程度がはなはだしいことや、全体に占める割合が大きいことを指して使用します。

どれくらいを程度がはなはだしいというのか、どれくらいを割合が大きいというのか、定義はありません。


「たくさん」とは?

「たくさん」には3つの意味があります。

1つめは、数や量の程度がはなはだしいことです。

どれくらいを程度がはなはだしいというのか定義はありません。

流れ星のことで説明をします。

空を見ていたら、一つ星が流れていきました。

これは、程度がはなはだしいとはいえません。

流星群は、この言葉が意味するものです。

一晩のうちに程度がはなはだしいほどの流れ星を観測することができます。

2つめの意味は、数や量が十分であること、それ以上は必要ないこと、またそのさまです。

お説教をいつまでも聞かされると、もう十分だと思うことでしょう。

これを「お説教はもうたくさんだ」などといいます。

3つめは、名詞について「だくさん」の形で使われ、満ち足りているさまです。

「子だくさん」などの使い方をします。

「たくさん」の使い方

数や量の程度がはなはだしいことや、満ち足りているさまを指して使用をします。

「多い」と「たくさん」の違い

数や量についての意味が同じです。

しかし、置き換えて使うことは難しいです。

「たくさんの星」とはいいますが「多い星」とはあまりいいません。

前者は形容詞、後者は名詞・形容動詞で、使い方が違います。

後者には満ち足りているさまという意味がありますが、前者にはその意味はありません。

「多い」の例文

・『そのご飯の量は多い』
・『家が多い地域』
・『商店が多い通り』
・『注文が多い料理』

「たくさん」の例文

・『たくさんのペンを持っている』
・『たくさんのお菓子を購入した』
・『たくさん遊んだ』
・『たくさん話した』

まとめ

2つの言葉は、数や量の意味が同じです。

しかし、品詞が違うため、置き換えて使用できない場合があります。