人に対して文句を言ったり厳しい発言を表現する言葉には「小言」や「苦言」があります。
この記事では、「小言」と「苦言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「小言」とは?
「小言」とは文句や苦情を細かく発現することであり、これは主観的な意見を含むことが多く人によっては深いな気分になるケースも存在します。
「小言」とは小さく発言することではなく、対象となる発言が細かく点をあげつらうものだったり、取り立てて文句を付けるという特徴があります。
「小言」は基本的に上の立場にある人に対しては使われず、主に同じ立場の同僚や友人、下の立場である部下や後輩に対して使うことが多いのが特徴です。
同僚や友人に対して「小言」を言う場合には不平不満を表現したり、愚痴としてのコミュニケーションとなることが多く、立場が下の人に対して「小言」を言う場合は説教や言い掛かりなど理不尽なものも存在します。
「苦言」とは?
「苦言」とは特定の人に対して厳しい表現する際に使う言葉であり、これは本人のためを思ってアドバイスするという意味が含まれます。
この場合には相手の弱点や短所、注意点を批判する行為を含んでおり、言い方が厳しくなったりマイナスの要因をきちんと指摘する表現となっているのが特徴です。
「苦言」も基本的には立場が上の人に対しては使われず、同じ立場の同僚や友人、下の立場である部下や後輩に対して使われます。
「苦言」は基本的にアドバイスとして発言されるものですが、言い方が厳しくなることから人によっては落ち込んだりネガティブな意味として捉える可能性があります。
「小言」と「苦言」の違い
「小言」は主観的な愚痴、文句、言い掛かりを示す時に使う言葉であり、これは他人に対して説教をしたり叱る時に使うことも可能です。
「苦言」は言い方が厳しくネガティブな要素も取り上げるアドバイスであり、相手のことを心では思いやっているのが特徴です。
アドバイスに関しては客観的な判断を含んでいることも多く、この辺が「小言」と異なる点になります。
「小言」の例文
・『姑さんの小言は今日も絶好調であり妻も苛立っているので、帰りにケーキでも買ってこようと思います』
・『何かにつけて小言がうるさい祖父だったが、いざ入院して声が聞こえなくなると寂しく感じます』
「苦言」の例文
・『苦言を呈してアドバイスをした結果、彼は念願のレースで優勝するまでに至った』
・『彼女が苦言を漏らしていたので相談に乗ったが、帰りにはスッキリとした顔になっていたのでよかったです』
まとめ
「小言」や「苦言」は言い方が厳しくネガティブな表現として捉えられることが多いのですが、この2つは大きな違いがあります。
「小言」は主観的な愚痴である一方で、「苦言」は言い方こそ厳しいものの客観的なアドバイスする時に使う言葉です。
「小言」は精神的に辛いことも多いので受け流す方がいい場合もありますが、「苦言」は受け入れるのが難しくてもアドバイスとなるので聞いておく方が後々役に立つ可能性が存在します。