「受ける」と「請ける」の場合、読み方は同じですが漢字が異なります。
では、漢字が異なるだけでどのような違いが発生するのか。
この記事では、「受ける」と「請ける」の違いを分かりやすく説明していきます。
「受ける」とは?
「受ける」の「受」は、「受験」や「受診」「受賞」「受注」などに用いられる漢字です。
この漢字の意味は、「うける」「うけとる」「もらう」受け入れるとなります。
このように何かの働きかけや影響、依頼に応じる形が「受ける」となり、様々な場面で用いられる言葉となります。
日常生活で頻繁に用いられ何らかの影響が自分に及ぶ場合や応じる場合などは、その何かを気にすることなく用いることが可能です。
他の言葉で言い換えれば、「もらう」や「聞き入れる」「認める」「応じる」「感じる」などとなります。
また、対義語は「授ける」です。
「受ける」の使い方
「受ける」は、どんな場面でも用いることができる言葉です。
「被害を受ける」や「球を受ける」「風を受ける」「ショックを受ける」「試験を受ける」などとなります。
「請ける」とは?
「請ける」の「請」は、「請求」や「要請」「請負」などに用いられる漢字です。
この漢字の意味は、「ねがう」「ひきうける」となります。
このように「請ける」の場合、請け負う場合に対し用いることができる漢字となり限定されるものとなります。
仕事や依頼、注文などを引き受ける際にのみ「請ける」を用いるものとなります。
他の言葉で言い換えれば、「応じる」や「応ずる」、「受け入れる」などとなります。
「請ける」の使い方
「請ける」の場合、用いることができる範囲は限定されます。
主に仕事などを請負う際に用いられ、「仕事を請ける」や「依頼を受ける」「注文を請ける」などとなります。
「受ける」と「請ける」の違い
「受ける」は、どのような場面でも用いることができる言葉。
それに対し「請ける」は、仕事や注文など対価が発生する場合に限定されるといった違いがあります。
そのため、「請ける」を用いる場合には特に注意が必要です。
「受ける」の例文
・『今日、我が子は第一志望の大学の試験を受けています』
・『校長先生から表彰状を受け取りました』
・『急な母の死によって大きなショックを受けています』
・『予防接種を受けるために病院に行ってきました』
「請ける」の例文
・『下請けからの注文書を間違って請けてしまいました』
・『やっとの思いで、新しい仕事を請けることができました』
・『急に大量注文を請けることになり忙しくなりました』
・『得意先から新規の依頼を請けることができました』
まとめ
以上が「受ける」と「請ける」の違いです。
どんな場面でも利用可能な「受ける」に対し「請ける」は使用可能な場面が限定されます。
そのため、どちらを使うべきなのか迷った際には、「受ける」を選んだほうが無難です。
「受ける」を選んだことで間違った漢字になることはありません。