観光とツーリズムは意味が似ていますが、微妙な違いがあります。
観光とツーリズムの違いについて紹介します。
観光とは?
観光とは、楽しむための旅をいいます。
見る・食べる・体験する・交流する・買うといった行動が全て観光には含まれています。
元々、観光は日常生活では見ることができない風景や風俗、習慣などを見て回ることとされていました。
しかし、交通網が発達するなどして手軽に遠くまで行くことができるようになり、楽しむために行う旅行を観光というようになったのです。
美しい風景を見たり、温泉に浸かってゆったりとした時間を楽しんだり、地元の人と触れ合ったりすることも観光になります。
観光の語源は中国の「易経」という書物にあります。
そこに「観国之光(国の光を見る)」と書かれており、観光という言葉が生まれました。
明治時代までは、日常生活とは違う場所を訪れそこの文化を普及させるといった意味合いで限定的に用いられていました。
それが徐々に幅広い意味を持つようになり、1960年代頃に現在の楽しむ旅そのものをいうことが定着したのです。
ちなみに中国では観光とはいわず、旅游や遊覧という言葉を使います。
また、最近ではリモート観光といった言葉も登場し、移動を伴わない新しいスタイルも生まれています。
ツーリズムとは?
ツーリズムは、英語のtourismをそのまま日本語にした言葉です。
何かテーマを持った観光や旅行のことをいいます。
観光業界では、観光を含めた旅行全般を指す言葉として使われています。
また、最近では体験型の観光をツーリズムというようになってきました。
今までは観光というと観光地を訪れ、風景を眺めたり施設を見学したりするのが一般的でした。
体験するというよりは、見物するということに重きが置かれていました。
しかし、簡単に旅行や観光ができるようになり、それだけでは飽き足らず新しい体験を求める人が増えてきたのです。
代表的な例を挙げるとエコツーリズムで、自然や歴史、文化といったその土地ならではの資源を活かした観光のことをいいます。
原生林などで行うツアーやホエールウォッチング、農林業体験を行うなど色々あります。
環境問題について理解することを目的にしていることも多いです。
観光とツーリズムの違い
観光は楽しむための旅全般をいい、ツーリズムはテーマを持った観光や旅行のことをいいます。
最近ではツーリズムは、エコツーリズムなど体験型の観光を指すことが多いです。
英語のtourismとは意味合いが異なり、tourismは観光業や運営を行う観光業者のことを指す言葉です。
日本語の観光やツーリズムに該当する英語には、Sightseeingがあります。
まとめ
観光とツーリズムの違いは、何かテーマがあるかどうかです。
テーマをも持った観光のことをツーリズムといいます。
また、最近では体験型の観光をツーリズムというようにもなってきています。