「誹謗」と「中傷」と「批判」の違いとは?分かりやすく解釈

「誹謗」と「中傷」と「批判」の違いとは?生活・教育

この記事では、「誹謗」「中傷」「批判」の違いを分かりやすく説明していきます。

「誹謗」とは?

「誹謗」「ひぼう」と読みます。

「品」という字は「そしること」「他人の悪口を言ったり、非難したりすること」という意味をもっています。

そして「謗」にも「そしる」「悪口を言う」「そしり」といった意味があります。

「誹」「謗」の2つの漢字から構成される「誹謗」は、「他人を悪くいうこと」「そしること」という意味になります。

「そしる」とは他人のことを非難していうことです。


「誹謗」の例文

・『同僚を誹謗する』
・『誹謗中傷は立派な犯罪だと心得なさい』
・『ネット上で誹謗中傷する人ほど、現実では発言力がない』


「中傷」とは?

「中傷」「ちゅうしょう」と読みます。

「中」「物と物との間」という意味があります。

「傷」は、「きずをつける」「そこなう」という意味をもっています。

「中」「傷」から構成される「中傷」は、「ありもしないことを言い立てて、他人の名誉を傷つけること」という意味になります。

「中傷」は前述した誹謗とくっつけて、「誹謗中傷」という言葉をよく使います。

「中傷」の例文

・『彼は常時彼の才能をねたむ人々から中傷されることにうんざりしていた』
・『私は友人を誹謗中傷なんかしない』
・『その程度の中傷はほうっておきなさい』

「批判」とは

「批判」「ひはん」と読みます。

「批」「比べて、よいわるいの品定めをする」「是非を言いわける」という意味があります。

「判」「物事にけじめをつける」「優劣・曲直・是非の別をつける」「わかつ」という意味をもっています。

「批」「判」で構成される「批判」「批評して判断すること」「物事を判定、評価すること」「否定的な評価をすること」という意味になります。

「批判」の例文

・『その映画はとても好意的な批判を受けた』
・『候補者はその批判に対して直ちに回答をした』
・『彼女は自分の演技が批判されることを懸念していた』

「誹謗」と「中傷」と「批判」の違い

「誹謗」「中傷」「批判」の用語の意味はおわかりいただけたでしょうか。

「誹謗」とは、他人のことを非難していうこと。

「中傷」は、ありもしないことを言い立てて、他人の名誉を傷つけることです。

そして「批判」は、「否定的な評価をすること」というイメージが先行していますが、「物事を判定、評価すること」という意味ももっています。

「批判」はありもしないことを言い立てて人を非難することではなく、事実に対して判定、評価することです。

例文にもありましたが、好意的な批判というのもありえます。

まとめ

以上が「誹謗」「中傷」「批判」の違いです。

「誹謗」は他人のことを非難していうこと。

「中傷」はありもしないことを言い立てて、他人の名誉を傷つけること。

「批判」は事実に対して評価することです。

好意的な批判もありえるということがわかりました。