「釈放」と「仮釈放」と「保釈」の違いとは?分かりやすく解釈

「釈放」と「仮釈放」と「保釈」の違い生活・教育

この記事では、身柄拘束から解放される「釈放」と、一定の条件を満たした服役者が刑期が満了前に身柄を解放される「仮釈放」と起訴後の勾留による身柄拘束から解放される「保釈」の違いを分かりやすく説明していきます。

「釈放」とは?

身柄を拘束される状態から解放されることを指し、逮捕された人が拘置所から出ることなどを指します。

刑務所で刑期を満了したことも釈放となり、ここからは一部の規制はあるものの自由の身となります。

逮捕された場合釈放を目指すのが多くの容疑者の動く方向です。

不起訴と釈放はイコールではなく、釈放されてから起訴されるというケースもあり、被疑者が釈放されている事件に関しては在宅のまま捜査がなされ、在宅事件と呼ばれます。

自由の身になるということが釈放であるため、政治犯・テロリストが刑務所に勾留されている犯罪者を釈放させることが狙いであるケースもあります。


「仮釈放」とは?

受刑者を刑期の満了に先立って仮に釈放して一般社会において更生させるという目的で行うことで、懲役刑が執行されている人物しか仮釈放される概念はありません。

仮釈放中は完全に自由というわけではなく、保護観察官や保護司による保護観察を受け、遵守事項を守るよう指導、監督を受ける必要があります。

仮釈放中に逮捕されるような事態が発生すると再び収監されます。

仮釈放中に車の運転なども可能ですが、事故を起こした場合、内容によっては習慣の可能性もあります。

なお、仮釈放中は刑期満了まで選挙権および被選挙権はありません。

性質的にパスポートの取得は不可能に近くなっています。


「保釈」とは

勾留されている被告人に対して、元の住居から移動しないなどの住居限定や保釈保証金の納付を条件として、裁判までの間、身柄の拘束を解くことを指します。

保釈金は裁判所に預けるお金となっており、裁判が終了した際に帰ってきますが、裁判に出頭しない場合などは没収されます。

保釈は重大な罪に対しては行われず、比較的軽微な犯罪の容疑者に対して行われます。

再逮捕して保釈までの期間を伸ばすと言った対処も見られますが、こちらもかなり重大な犯罪への対処法と言えます。

「釈放」と「仮釈放」と「保釈」の違い

「釈放」「仮釈放」は裁判を終えて懲役刑となった者が身柄を拘束される状態から解放されることで、仮釈放は刑期の満了前で完全な釈放ではなく、釈放は刑期の満了時に行われます。

政治犯などの「仮釈放」を求めることは絶対的にありません。

「保釈」は懲役ではなく、裁判が終わる前の勾留を解くことで、保釈金の納付や逃亡しないことを前提に保釈は行われます。

まとめ

受刑者が懲役刑になって満了できれば釈放、満了前に社会生活に触れて更生させる目的のものが仮釈放、裁判前の逃亡などを防ぐ目的で勾留している容疑者を一時的に解放するものが釈放で、裁判を通したものが釈放と裁判前のものが保釈という点が大きな違いとなっています。