「開催」と「催行」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「開催」と「催行」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「開催」「催行」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「開催」と「催行」の違い

「開催」「催行」「イベントを行う」という共通の意味を持っていますが、「開催」「ある特定の会・行事を開くこと」に意味の重点があります。

「開催」に対して「催行」は、「予定されていた旅行やイベント(行事)を実際に執り行うこと」に意味の中心が置かれている違いがあります。

また「旅行会社が事前に募集しているパック旅行などを実際に行う」という意味を持つ旅行業界の用語としては、「開催」よりも「催行(催行予定・催行決定など)」が定着している点も違っています。


「開催」と「催行」の使い方の違い

「開催」「コンサート・トーク会・展示会などのイベントを開いて催す(もよおす)」という一般的な意味で使われます。

「催行」のほうは、「開催よりも実際に使われる業界や場面が限られる」という使い方の違いを挙げられます。

具体的には、「催行」「最少催行人数・催行決定」などの言い回しで、「旅行業界・募集している旅行商品を実施するかどうか(実行のための条件)」の意味合いで使われることが多いのです。


「開催」と「催行」の英語表記の違い

「開催」の英語による表現は以下になります。

“hold”……何かのイベント(催し物)や会合を開く。

開催する。

“be held”……holdを受け身(受動態)にすることで「開催される」の意味になります。

“open”……イベントや行事、ミーティング(会合)などを開く。

開催する。

「催行」を英語を使用して表記すると以下になります。

“hold”……計画していたイベントなどを開催する。

予定されていた旅行などを催行する。

“carry out”……ある物事を実際に行う。

予定していた事を実施する。

催行する。

“minimum passenger count”……最少催行人数。

「開催」の意味

「開催(かいさい)」とは、「ライブ(コンサート)や展示会、トーク会、スポーツの試合などの各種のイベント・行事を開いて行うこと」を意味しています。

「開催」の表現には、「複数の人たちが集まって一緒に観賞したり活動したりするイベントを開いて催す(もよおす)」といった意味のニュアンスがあります。

「開催」の使い方

「開催」という表現は、「複数の人たちが集まる何らかのイベント・行事・会を開いて催すこと」の意味で使います。

例えば、「スポンサーの支援を受けて、盛大な祝勝会が開催されました」といった文章での使用を想定することができます。

「開催」を使った例文

・『著名な音楽家によるコンサートが開催される会場に早めに到着しました。』

・『政治家や芸能人などが参加する豪華な食事会が開催されました。』

・『現代美術のアーティストが一堂に会するシンポジウムが開催されました。』

・『オープンキャンパスが開催される予定でしたが、新型コロナの予定で参加人数が制限されました。』

・『二ヶ月先に開催予定のトーク会と握手会が今から楽しみで仕方ありません。』

「開催」の類語

「開催」の類語には、以下の言葉があります。

・『主催(しゅさい)』……ある人物・会社(団体)などが中心になってイベントを催すこと。

・『共催(きょうさい)』……複数の人・会社が協力して、一緒に特定の会・イベントを催すこと。

「開催」の対義語

「開催」の対義語には、以下の言葉があります。

・『中止(ちゅうし)』……開催予定であった行事やイベントをとりやめること。

「催行」の意味

「催行(さいこう)」とは、「予定されていた旅行あるいはイベント(行事)を実際に行うこと」を意味しています。

「催行」という用語は特に旅行業界で使用されていて、「企画(計画)していたパックツアーなどを実施すること」を示しています。

「催行」の使い方

「催行」の言葉は、「前もって計画していた物事・イベント・会合を実際に催すこと、実行すること」の意味で使われます。

「催行」は特に旅行業界で使用される頻度が多い言葉であり、「催行予定・催行決定・催行条件・最少催行人数」などの熟語・言い回しで使うという使い方があります。

「催行」を使った例文

・『アウトドアの活動を含む旅行商品なので、催行するかどうかは天候に左右されます。』

・『この登山を含めたパックツアーの最少催行人数は10名になっています。』

・『ずっと前から楽しみにしていたイベントなので、コロナ禍で催行中止になったのは悲しいです。』

・『欧州行きのパック旅行に予定を大きく超える予約が集まったため、催行を決定しました。』

・『オンライン会議ではない社内のミーティングを催行すべきかどうかで役員の意見が割れました。』

「催行」の類語

「催行」の類語には、以下の言葉があります。

・『挙行(きょこう)』……公(おおやけ)にする形で、ある式典・儀式・イベントなどを実際に行うこと。

・『執行(しっこう)』……すでに計画(予定)されていることや決定されている事項を、実際にしっかり行うこと。

「催行」の対義語

次の言葉が、「催行」の対義語として挙げられます。

・『予定(よてい)』……まだ実行していないが、近い未来の時点に何かをするとあらかじめ定めていること。

まとめ

「開催」「催行」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「開催」「催行」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。