一人でいる人を指す言葉に「一匹狼」と「ぼっち」があります。
このふたつはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「一匹狼」と「ぼっち」の違いについて解説します。
「一匹狼」とは?
「一匹狼」とは、「群れることを好まずひとりを好む人」を意味する言葉です。
「一匹狼」の使い方
狼は群れを形成する生き物です。
群れに属して集団で仮をしたり子育てしたりすることで反映していく狼は集団や団体の喩えとしてよく使われますが、狼の群れのような「集団に属することなく一人でいることを積極的に選ぶ人」のことを「一匹狼」といいます。
人は他人との関わりを大切にして生きていくものだと言われます。
社会の中でも地域や会社、仲間や知り合いなど多くの人々と関わり支えあっていくことで日々を過ごしていく仕組みが形成されていますがすべての人が他人と積極的に関わりたいと思っているわけではありません。
中には人との関わりを苦手にする人や他人とできるだけ関わりたくないと考える人もいますが、そのような人とかからないという選択肢を自らの意志で選ぶ人を指す言葉が「一匹狼」です。
「一匹狼」は基本的になんでも一人でやることを好みます。
他人の力をまったく借りないわけではありませんができる限り他人を頼らず自分でやるというのが基本姿勢です。
「ぼっち」とは?
「ぼっち」とは、「ひとりぼっちの略」で「周囲に仲間がおらず一人きりで過ごすことを強いられている人」を意味する言葉です。
「ぼっち」の使い方
「ぼっち」が指しているのは「仲間といっしょにいたいのにそのような仲間がいない人」です。
寂しさや孤独感を強調した言葉であり友人や仲間がいない人をさげすむ意味を持つ言葉です。
友人や仲間が多いほど幸福であるという考え方に基づくと「ぼっち」はとても不幸な状態にあたります。
本人も積極的に仲間を求めているため「ぼっち」にならないよう積極的に話しかけたりサークルに参加したりするケースもありますが、本人の気質的に人との関わりが苦手で「ぼっち」になってしまう人もたくさんいます。
「一匹狼」と「ぼっち」の違い
「一匹狼」と「ぼっち」の違いは「本人の意志」です。
本人が進んで一人でいることを選びその状態を好ましいと思っているのが「一匹狼」、本人は一人でいたくないのに一人で過ごすことを強いられていてそのことを辛く感じているのが「ぼっち」という違いがあります。
ポジティブな意味で使われるのが「一匹狼」、ネガティブな意味で使われるのが「ぼっち」という違いで区別されます。
「一匹狼」の例文
・『彼は人と群れるのを好まない一匹狼だ』
・『誰にも媚びることのない一匹狼の生き方に憧れる』
「ぼっち」の例文
・『ぼっちでいることを苦にしない性格』
・『陰口がバレてしまい友人から距離を置かれてぼっちになってしまった』
まとめ
「一匹狼」と「ぼっち」は一人でいるという同じ状況を指す言葉ですが意味合いは大きく異なります。
一人でいることをどのようにとらえているのか、いい意味なのか悪い意味なのかをよく考えて使う言葉を選んでください。