この記事では、「解消」と「改善」の違いを分かりやすく説明していきます。
「解消」と「改善」の違い
「解消」と「改善」の違いについて紹介します。
「解消」と「改善」の使い方の違い
「解消」は「決まりごとを取りやめること」「問題となるものがなくなること」に使われます。
今まであったものがきれいさっぱりなくなることを言います。
「改善」は「悪い点や、もっと良くしたいと思う点を工夫して良くすること」に使われます。
今までよりも質を高めることを言います。
「解消」と「改善」の英語表記の違い
「解消」の英語表記は複数ありますが、主なものは以下の通りです。
1つ目は「cancel」で、「取り止める」という意味です。
“They called us to cancel a contract.”
(彼等は契約を解消すると電話をかけてきた)
2つ目は「release」で「解放する」「放出する」という意味です。
“My favourite way to release stress is karaoke.”
(ストレス解消方法として気に入っているのはカラオケです)
「改善」の英語表記も複数ありますが、主なものは以下の通りです。
1つ目は「improve」で、「上達する」「改善する」という意味です。
“We discussed to improve the working environment.”
(私たちは職場環境を改善させる為に話し合った)
2つ目は「break」で、「壊す」「やめる」という意味です。
“I should break my irregular life.”
(私は不規則な生活を改善するべきだ)
「解消」の意味
「解消」は「かいしょう」と読み、以下の2つの意味があります。
1つ目は、「今までの関係や約束がなかったことになること」という意味で、相手と結んでいた契約や協力関係を取りやめることを言います。
2つ目は、「それまでの問題や状態がなくなること」という意味です、トラブルや困難な状態が消えてなくなることをいいます。
上記に共通するのは「それまでのものが消えてなくなる」という意味です。
「解消」の使い方
「解消」は、「それまでの関係や状態などが消えてなくなること」に使われます。
「解消する・した」「解消される・された」と助動詞を伴って使われたり、副詞として「解消して」と使われたりします。
また、解消する対象の言葉を先にして「ストレス解消」「混雑解消」などと複合語として使われることも多くなります。
基本的に、自分または人が「あってほしくない」と思うことに使われる言葉です。
「解消」を使った例文
・『彼女からいきなり婚約解消されてショックを受けている』
・『この渋滞が解消されるには夜までかかるだろう』
・『運動不足を解消する為に早朝ジョギングを始めた』
・『むくみを解消したくてマッサージしている』
・『サービスに不満があるので契約を解消したい』
「解消」の類語
・「白紙に戻す(はくしにもどす)」
「全て取り止めて始めの何もなかった状態に戻すこと」という意味です。
・「廃止(はいし)」
「それまであったものごとをやめて、今後行わないこと」という意味です。
「解消」の対義語
・「滞留(たいりゅう)」「ものごとが順調に進まず途中でとまること」という意味です。
「改善」の意味
「改善」は「かいぜん」と読みます。
意味は「悪いところを良くする様に直すこと」です。
問題や不具合などがあって困っている点を、工夫や努力でより好ましい状態にすることを言います。
「改」は「あらためる」、「善」は「よいこと」という意味、「改善」で「改めて良くする」になります。
「改善」の使い方
「改善」は「悪い点を改めて良くすること」に使われます。
「改善する・した」「改善される・された」と助動詞を伴って使われたり、「改善して」と使われたりします。
基本的に、問題とされることに対して誰かが工夫や努力して、元の状態よりも良くなった時に使われる表現です。
「改善」を使った例文
・『業務改善するべく担当者同士で話し合った』
・『顧客からの要望を重視して、サービス改善に取り組む必要がある』
・『一生懸命取り組んだがまだまだ改善の余地がある』
・『もう少しシンプルな機能に改善して欲しい』
・『パートの待遇を改善した方がよりモチベーションが上がるだろう』
「改善」の類語
・「改良(かいりょう)」
「悪い部分を具体的に直して良いものにすること」という意味です。
・「是正(ぜせい)」
「悪い点を改めて正しくするという固い表現」という意味です。
「改善」の対義語
・「改悪(かいあく)」
「変更を加えたところ以前よりも悪い状態になること」という意味です。
まとめ
今回は「解消」と「改善」について紹介しました。
「解消」は「それまでの関係や状態などがなくなること」、「改善」は「悪いところを改めて良くすること」と覚えておきましょう。