毎年その1年の中で区切りとなる時期があります。
そういった時期を表す言葉の中で「年末」「年度末」「歳末」と呼ばれるものがあります。
これらの言葉の違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「年末」と「年度末」と「歳末」の違いを分かりやすく説明していきます。
「年末」【ねんまつ】とは?
「年末」とは、1年の終わりの時期のことを表した言葉で、文字通り「年の末の頃」を意味します。
「年末」の言葉の使い方
「年末」とは、何月何日から何日までと明確に決められたものではありません。
ただ、1年の終わりのことなので「年末」の最終日は12月31日という認識が一般的です。
一方「年末」の始まりの日の認識には個人差があり、12月に入ったら年末と感じる方もいるでしょうし、12月中旬からと感じる方もいるでしょう。
いずれにしても、12月下旬までくれば「年末」と言ってしまって間違いありません。
「年度末」【ねんどまつ】とは?
「年度末」とは、暦とは別に設けた1年間の区切りである「年度」の終わりの時期を表した言葉です。
国により「年度」の区切りは異なり、日本では4月1日から翌年3月31日までをその年の「年度」としています。
ですから「年度末」とは、翌年3月の下旬から31日までとするのが一般的です。
「年度末」の言葉の使い方
企業や自治体などの会計決算や学校の学年の切り替え、確定申告などの場面で使われる「年度」。
「年度」の終わりの時期を意味する「年度末」も必然的に同じような場面で使われる言葉になります。
「歳末」【さいまつ】とは?
「歳末」とは、1年の終わりの時期、つまり「年末」と同じ意味合いになります。
「歳末」という言葉の由来は、年齢の数え方が関係しています。
現代は誕生日が来ればひとつ年齢(歳)を重ねる「満年齢」という考え方ですが、昔は1月1日を迎えたら誕生日に関係なく誰でもひとつ年齢を重ねる「数え年」という考え方をしていました。
その為、12月下旬頃は「年齢(歳)の末の頃」となり「歳末」となりました。
「歳末」の言葉の使い方
歳末大売り出し、歳末セール、歳末助け合い募金といったように、あまり「歳末」という言葉だけでは使われないものです。
たとえば誰かに、もう歳末ですねなどとは言ったりしません。
言うとしたら、もう年末ですねという言い方をします。
「年末」と「年度末」と「歳末」の違い
「年末」とは、「暦の上での1年の終わりの頃」を指した言葉です。
12月下旬から31日までを指すのが一般的です。
「年度末」とは、「暦とは別の、年度の終わりの頃」を指した言葉です。
日本では4月1日から翌年3月31日までを「年度」の区切りとしているので、翌年3月下旬から31日ぐらいが「年度末」になります。
「歳末」とは、「暦の上での1年の終わりの頃」を指した言葉です。
年末と同じぐらいの時期を指します。
まとめ
「年末」と「年度末」と「歳末」の違いについて述べてきましたがご理解いただけましたでしょうか。
今この記事を書いているのは年の終わりと言うにはまだ早い時期ですが、残り僅かな1年を皆様どうか平穏にお過ごしください。