この記事では、「勲章」と「褒章」の違いを分かりやすく説明していきます。
「勲章」とは?
勲章は、くんしょうという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、国に尽くした立派な功績や手柄を立てた人といった意味の勲の文字に、資格等を表す印といった意味がある章の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から勲章は、国や公共に対する功労や貢献等を表彰して国から与えられる記章を表すのです。
「勲章」の言葉の使い方
勲章は、国家に多大な貢献をする等した事を表彰し授けられる記章に対して使われる言葉となっています。
日本の栄典制度の1種であり、個人の長年の業績や功績に対して与えられる事が多いです。
あくまで個人を対象とした表彰制度であり、団体や法が授与する事はありません。
更に勲章という言葉は、他者に自慢出来る事やその人物の誇りとなる事を表現する際にも、使われる言葉です。
「褒章」とは?
褒章は、ほうしょうという読み方をすべき言葉となっています。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、褒めるとか褒め称えるといった意味を持っている褒の漢字に、身分等を示す印といった意味を有する章の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ褒章は、特定の分野において功績があった人を表彰すべく国が与える記章を示すのです。
「褒章」の言葉の使い方
褒章は、主に社会や公共の福祉、文化といった分野で優れた功績を残した者に授与される記章に用いられる言葉となっています。
栄典制度の1つとして日本国民や外国人といった個人に加え、法人等の団体も対象となるのがポイントです。
紫綬褒章や黄綬褒章という形で複数の種類に分かれているものの、ランク付けされている訳ではありません。
それぞれの分野により、褒章の名前が変わる仕組みとなっているのです。
「勲章」と「褒章」の違い
勲章と褒章の文字表記を並べて見比べてみれば直ぐに、勲と褒という最初の漢字の違いに気付く事が出来ます。
所が2文字目は同じ章の漢字が使用されており、どちらも功績を認めるという栄典制度を表す言葉です。
そのため混同してしまう恐れのある、言葉同士と言えます。
ただし最初の漢字が違う事により、表現する意味合い自体には違いが生まれているのです。
まず勲章は、国や公共に対する勲功や功労が認められた個人を対象として国から授与される記章を表します。
一方の褒章は、ある分野における功績が認められた個人や団体に与えられる記章を示すのです。
まとめ
2つの言葉はどちらも2文字目に章の漢字が使用されており、どちらも日本の表彰制度を示す言葉として用いられます。
とはいえ最初の漢字に明確な違いがある事で、意味自体には相違点を見出す事が可能です。
ちなみに勲章は、長年に渡る個人の功績や業績が認められる事で国から授与される記章に対して使用される言葉となっています。
対する褒章は、公共の福祉や文化等の特定の分野において多大な貢献や功績を残した個人や団体に与えられる記章に対し、用いる言葉です。