日本生まれの武道に、合気道と空手があります。
武道に詳しくないと、その違いがよく分からないかもしれません。
合気道と空手の違いについて紹介します。
合気道とは?
合気道は、日本の代表的な武道の一つです。
武道家の植芝盛平が創始しました。
植芝盛平は柔術や剣術など日本の様々な武術を究め、厳しい修行の末に合気道を完成させています。
技の稽古を通して心身を鍛えることを目的として行うものです。
他の人と優劣を競うということはしないので、試合などは行いません。
合気道は、天地の気に合する道という意味で名づけられました。
技を通して相手との対立を無くし、自然や宇宙と調和する境地に達することが理想です。
そのため「和の武道」や「争わない武道」と呼ばれることもあります。
合気道の特徴は、主に関節技と投げ技を使うところにあります。
合理的な体の運用や捌き方により、体格に関係なく相手を制することができるのが大きな特徴です。
合気道の技は基本的に、相手の攻撃に対して防御したり、返したりする形になっています。
合気道が誕生したのは昭和の初期で、比較的新しい時代の武道といえます。
創始者である植芝盛平の弟子たちが合気道の普及に尽力し、日本だけではなく海外でも人気となりました。
世界各地に合気道の道場が誕生し、特にフランスでは高い人気を誇ります。
空手とは?
空手は、琉球王国(沖縄)で生まれた武道です。
沖縄独自のティーという拳法に日本の武術や中国の武術を取り入れながら発展し現在の形になりました。
琉球王国では、空手は貴族の嗜みの一つでした。
大正時代に沖縄から本土に伝わり、そこから世界にも普及していったのです。
空手は、突き技と蹴り技を繰り出して戦う格闘技になります。
空手には数多くの流派が存在しており、流派によってルールや鍛錬方法は大きく異なります。
空手を大きく分類すると、伝統派空手とフルコンタクト空手の2種類があります。
伝統派空手は素手で行うもので、相手に打撃を与える直前で技を止めポイントを競います。
フルコンタクト空手では防具を使用し、相手に直接打撃を行い勝敗を決します。
合気道と空手の違い
合気道は主に関節技や投げ技を使い、体格に関係なく相手を制する武道です。
力学的な作用を利用することで、相手を傷付けることなく制することができるとしています。
それに対して空手は、突き技や蹴り技などの打撃を相手に加えて攻撃するものです。
それから合気道は他人と競うものではないので、試合が行われることはありません。
1対1で組み合うのも、相手と敵対するわけではなく技を通して対立を解消することが目的です。
空手の場合には格闘技なので、試合によって勝敗を決めます。
まとめ
合気道も空手も日本で誕生したのは共通しています。
合気道は関節技や投げ技が主体で、体格に関係なく相手を制することができます。
空手は、相手を突いたり蹴ったりして打撃を加えて戦う格闘技になります。