規則を破らないよう気を付けている人は多いでしょう。
破ってしまったとき「違背」と言いますか、それとも「違反」と言いますか。
この記事では、「違背」と「違反」の違いを分かりやすく説明していきます。
「違背」とは?
命令、規則、約束などに背くことです。
「違反」とは?
法規、協定、約束などに従わないことです。
「違背」と「違反」の違い
「違背」と「違反」の違いを、分かりやすく解説します。
「違背」と「違反」は、両方とも決められた規則などに従わないという意味は同じで、同じように使われる場合が多くなります。
しかし、厳密に言うと、誰が決めた規則であるかが違い、使い分けることもあります。
「違背」は直接関係がある人物同士が決めた約束に背く行為を指し、「違反」とは国や会社が定めた法規に反した場合に使います。
「違背」の例文
「違背」の例文を紹介していきます。
・『あの怖い課長に命令されたことを違背するわけにはいきません』
会社の規則ではなく、個人同士のやり取りで行われた約束は「違背」になります。
「違反」だと会社が決めた規則になってしまうため、大袈裟に聞こえるでしょう。
・『あなたは、私が帰るときは必ず連絡するようにお願いしたにもかかわらず、違背しました』
家族内で決められたルールなども「違背」の方が適しているでしょう。
・『彼は私が遅刻しないように優しく注意しても違背してばかりなため、厳しく指導することにしました』
彼と私だけで決められた規則なため、「違背」になります。
「違反」の例文
「違反」の例文を紹介していきます。
・『私は飲酒して自転車に乗ることが法律違反になるとは知りませんでした』
道路交通法では酒気を帯びて車両等を運転してはいけないと記されていて、自転車も車両になります。
国に定められた法律なため「違反」が適しています。
・『あなたが私の写真を、私の許可なく勝手にSNSに載せる行為は著作権法を違反しています』
SNSは誰でも自由に投稿できますが、投稿前に著作権法など調べて、常に気を付けないと「違法」している可能性があります。
著作権法も国の法律なため「違反」が良いでしょう。
・『彼女は高速道路でスピード違反してしまい、反則金を支払いました』
道路標識や政令などに定められた最高速度を超えると、速度超過違反となり反則金や罰金を支払ったり、運転免許に反則点数を付けられたりします。
「違反」が適しています。
まとめ
「違背」と「違反」は両方とも規則を守らないという同じ意味ではありますが、細かく言うと誰が定めた規則かが違います。
「違背」は個人的に当事者同士が決めた約束になり、「違反」は国や会社など大規模な団体が決めた規則になります。
「違背」も「違反」もお互いのことを思いやり、気持ち良く過ごすためにはしないように努めることが大事です。
どうしても「違背」してしまう場合は当事者同士の相談が必要ですが、「違反」は罰を受けるしかなく、個人の力で法律は変えられません。
無意味な規則はないと思って、従うようにしましょう。
