社会人として自己実現を叶えるためにはたゆまぬ努力とスキルアップが必要でそれに纏わる2つの言葉があります。
この記事では、「能力開発」と「自己啓発」の違いを分かりやすく説明していきます。
「能力開発」とは?
自分を客観的に判断した時に持っている能力を確認したうえで、その能力を高め伸ばしていく事だと言っていいでしょう。
企業・団体により組織的、体系的に行われる事が多いと言えます。
「自己啓発」とは?
読んで字のごとく自分の必要なスキル、知識を自主的に向上させていく事です。
現在では「自己啓発」という言葉は完全に浸透しており、良くも悪くも多彩な内容の「自己啓発本」を書店のビジネス書コーナーでは見る事ができるでしょう。
「能力開発」と「自己啓発」の違い
基本的にこの2つの言葉は別の意味合いを持ちますが、現代ではこの線引きが曖昧になっているのは否定できません。
実際の会社の人事教育では「自己啓発」に重きを置いて「能力開発」が行われているケースも多々あるからです。
「自己啓発」を「能力開発」が含む、含まないかはその企業の人事教育部によるところが大きいとも言えます。
「能力開発」の特徴
・『能力開発のメリット』
時の流れにより経済市場やビジネスシーンの変化は予期せず訪れます。
それに乗り遅れない為に「能力開発」で自分のスキルをアップデートする事は重要だと言えるでしょう。
個人の雇用の可能性、ひいては自分の市場価値を高める事で職業の安定に繋がるからです。
・『組織的、体系的に行われる「能力開発」』 「能力開発」に置いてポピュラーな実施方法はいわゆるOJTと言っていいでしょう。
職場指導、職務上指導などとも呼ばれます。
ほぼ100年前に生まれた「能力開発」方法ですが、現在でも主流と言えるでしょう。
「自己啓発」の特徴
・『「自己啓発」のメリット』
「自己啓発」をする事は「能力開発」に繋がる事を忘れてはいけません。
また良くも悪くも「自己啓発」は自分の意思に基づいてアクションを起こします。
これによって精神的な成長も見込めるのが「自己啓発」の強みだと言えます。
・『悪い意味でも使われる「自己啓発」』
「能力開発」と決定的に違うのは「自己啓発」は悪い意味合い、印象を第三者に与える場合も多々ある事でしょう。
前述した通り「自己啓発」には体系的なものがなく、自分で取捨選択します。
このために精神的な自己啓発やそれに纏わるセミナーでは特にリスクと遭遇する危険性もあるという事です。
「自己啓発」を謳い文句にしたセミナー詐欺には注意が必要だと言えるでしょう。
まとめ
「能力開発」は体系的かつ組織的に行われ、自分の所有している技術や知識を伸ばす事が本来の定義です。
「自己啓発」は自発的にアクションを起こす事が前提条件になり、そのうえで自分にとって未知の知識や技術を得るのが定義と言っていいでしょう。
また「能力開発」に「自己啓発」を含んで人事教育が行われる場合もあるため、同意味で使われる場合も多々あります。