この記事では、「悉く」と「尽く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「悉く」とは?
上記は、「ことごとく」と読み、意味については、全部や、すべてというような意味ですべてを出し切るという意味で使用する言葉です。
では、「尽く」という言葉と同じ意味じゃあないかとなりますが「尽く」は、どちらかというと、すべてを出し尽くしたうえで、やりつくしたという印象が強く表れているので、「やり尽くした」という言葉は、「尽く」という言葉が漢字の変換候補となっています。
「尽く」とは?
上記は、すべてを出し尽くしたという意味の言葉で、すべてを出し尽くすというのはこちらの漢字を用いります。
なので、会議なんかで、最初から最後まで怒られ続けたという場合は、こちらの言葉は使用せず、「悉く」というほうを使用し、会議ですべてを出し尽くして説明をしたという場合は、「尽く」という言葉を使用して説明を行ったとします。
「悉く」と「尽く」の違い
両者の違いは、全部であるという意味と、すべてを出し尽くすという意味であるという違いです。
よって、「悉く」は、叱られるという行為を受けた場合、最初から最後まで叱られたという場合は、「悉く叱られる」となり、すべてを出し尽くすという意味においては、会議にて「尽く説明を尽くす」という形で、全力で会議にて説明を果たしたとします。
「悉く」の例文
・『部長に悉く叱られた』
この例は、部長という人物に、最初から最後まで叱られ続けたという意味です。
「悉く」は、全部という意味になるので叱るという行為を受けた場合、最初から最後まで叱られたということになります。
「尽く」の例文
・『会議にて、自動車の新製品について尽く説明をした』
この例は、会議で自動車の新製品に関して、すべてを出し切り会議で説明をしたというもので要は熱弁をふるい、新製品をアピールしたということです。
よって、全力で新製品を売り込むことを会議にて行っています。
まとめ
「悉く」は、いわば最初から最後までどうあるかを指しますので、最初から最後まで怒られる、居残りをさせられるなどのほか、仕事をやり通すという具合に使用します。
一方で、「尽く」は尽き果てること前提で物事を語りますので全力で物事に当たることを意味するのです。
よって2者の違いは、最初から最後までどうあるべきかと、全力で物事に当たるかになります。
ただ、多くは、全力で物事に当たるほうの「尽く」という言葉を多くは見たり聞いたりしますが、最初から最後までどうあるという言葉は、あえてひらがなで「ことごとく」と記載することのほうが多いでしょう。
なので、「悉く」という言葉で最初から最後までどうだったかを記載するのは、今現在においては珍しい行為であるといえます。
ゲームのほか、漫画のセリフにおいてもわざわざ、「ことごとく」という言葉を「悉く」と記載するのは稀なので、おそらく「悉く」に「尽く」は、あまり目にしない漢字であると思われます。