研究者や医師の学会の場として表現される言葉には「シンポジウム」や「パネルディスカッション」があります。
2つの言葉にはどんな意味やニュアンスの違いがあるのでしょうか。
この記事では、「シンポジウム」と「パネルディスカッション」の違いを分かりやすく説明していきます。
「シンポジウム」とは?
語源はギリシャ語で酒宴の意味を持ち、討論会や発表会の場を指すのが一般的だと言っていいでしょう。
ケースによってはその場で発表された論文集自体を意味する事もあります。
単一テーマに複数視点の論者がアプローチ、第三者のオーディエンスからも質疑応答の形で参与の機会があります。
「パネルディスカッション」とは?
「パネルディスカッション」のパネルはその意見や論文に関しての代表を指します。
オーディエンスの前で討論や論議しますが、司会者・進行係が積極的に参与して論議を誘導するのが特徴だと言っていいでしょう。
また司会者のもとにオーディエンスも討議に参与可能です。
「シンポジウム」と「パネルディスカッション」の違い
「シンポジウム」と「パネルディスカッション」の違いを、分かりやすく解説します。
端的に言えば前者は討論の発表の場を指し、後者は討議方法を指すと言えばわかりやすいでしょう。
また司会者の参与も大きな違いとして挙げられます。
「シンポジウム」の特徴
・『「シンポジウム」の類義語とは』
「シンポジウム」とよく比較されるのが「フォーラム」です。
前者はあくまでも単一、特定のテーマに沿って意見を交換する場になります。
後者はさらに一歩踏み込んで結果を結ぶ場としての側面が強くなるのでした。
・『シンポジウムの意義』
公開討論会として呼ばれる通り「シンポジウム」では第三者からの質疑応答が行われる為、オーディエンスはより深く知識を取得する事が可能です。
「パネルディスカッション」の特徴
・『朝まで生テレビが浸透させた「パネルディスカッション」』
日本で「パネルディスカッション」の認知度を上げ、普遍的なものにしたのが、1987年に放送開始され現在まで続く『朝まで生テレビ!』だと言っていいでしょう。
田原総一朗氏を司会者としてパネラーにより激論が交わされます。
エンターテイメント・俗物化してはいますが、このスタイルが「パネルディスカッション」です。
・『「パネルディスカッション」の意義』
「パネルディスカッション」の意義はその事例・案件をオーディエンスに深く知らしめる事です。
「ディベート」で勝敗や優劣をつけるのが目的ではありません。
このため司会者やパネリストにも相応のスキルが求められます。
まとめ
昨今は言葉の多様化で類義語の境界線が極めて曖昧になっている部分はありますが「シンポジウム」は討論の場を指すと言っていいでしょう。
「パネルディスカッション」はその討議方法を指します。
司会者の有無などの違いはあり、「シンポジウム」で「パネルディスカッション」が行われる事も珍しくありません。