ご飯を食べるお茶碗やお茶を飲む湯呑みなどの食器の多くのものは「瀬戸物」と呼ばれています。
他には「陶器」という呼び方もありますし、「磁器」もよく聞きます。
この記事では、「瀬戸物」と「陶器」の違いを分かりやすく説明していきます。
「瀬戸物」とは?
「瀬戸物」とは、元々は愛知県の瀬戸市周辺で作られた「瀬戸焼」という「やきもの」の事を呼んだ言葉ですが、そこから一般的な「陶磁器」全てを指す言葉になりました。
「瀬戸焼」は1000年以上の歴史を持つ、日本で最も古い「やきもの」であることから、一部の地方で使われていた言葉が長い年月を経て、全国的な言葉として定着したものと考えられます。
「陶磁器」に関しては後ほど説明します。
「陶器」とは?
「陶器」とは、陶土と呼ばれる粘土を固めて高温で焼いて作った器のことを呼ぶ言葉です。
吸水性が高く、土の温かさを感じられます。
これに対して「磁器」とは、石英や長石などの石の細かい粉を固めて焼いた器のことを指す言葉です。
この2つを合わせて「陶磁器」と言います。
そして、「やきもの」は、この「陶磁器」と同じ意味で使われています。
「瀬戸物」と「陶器」の違い
「瀬戸物」と「陶器」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは「やきもの」の器のことを指す言葉ですが、実は微妙に違います。
前述のように、現在では「瀬戸物」は「陶磁器」あるいは「やきもの」と同義であるというのが一般的です。
従って「陶器」とは同じではなく、「陶器」に「磁器」を加えたものが「瀬戸物」と考えて良いでしょう。
まとめ
ここまで、「瀬戸物」と「陶器」の違いについて解説してきました。
食器にはガラスや金属など、多くの素材がありますが、「瀬戸物」は日本人には昔から非常に馴染みのあるもので、おそらくほとんどの人が毎日使っているでしょう。
それほど身近なものですが、前述のような「陶器」と「磁器」の違いさえ知らない人が多いのもまた事実です。