エキスパートやスペシャリストと聞くと、特定の分野に詳しい専門家というイメージを持つ人も多いと思います。
エキスパートとスペシャリストの違いについて紹介します。
エキスパートとは?
エキスパートは、英語のexpertをそのまま日本語で発音した言葉になります。
expertには、専門家や熟練者、達人といった意味があります。
expertの語源は、経験するという意味を持つラテン語のexperiorです。
エキスパートは特定の分野において、豊富な経験と卓越したスキルを持っている人を指しています。
単に専門家というだけではなく、その中でも特に優れた技術を持っている人しかエキスパートにはなれません。
また、英語のExpertと日本語のエキスパートでは、微妙に意味が異なります。
英語のExpertでは、卓越した技能を持つ人を表しており経験豊富であるかはあまり関係なく使われています。
日本語のエキスパートの場合には、経験豊富であることが条件となっています。
これは能力主義の欧米と年功序列の意識がある日本で、文化的な背景が違うことが影響していると考えられます。
スペシャリストとは?
スペシャリストは、英語のspecialistをそのまま発音した外来語です。
ラテン語のspecialisが語源で、「特別な」あるいは「独特な」という意味があります。
それに人を意味するlistが加わって、specialist=「特別な人」となります。
スペシャリストは、特定の分野で高い専門的な知識と技能を持っている人を指す言葉になっています。
例えば税理士などは税金に関するスペシャリストですし、介護士は介護のスペシャリストです。
明確な定義はないので、スペシャリストになるのに資格などは必要ありません。
ただし、税理士や介護士といった資格は、その分野について専門的な知識や技能を持っていることを証明するものなので周囲にも分かりやすいです。
エキスパートとスペシャリストの違い
エキスパートは、スペシャリストの中でも熟練した高いスキルを持っている人のことをいいます。
単にその分野について詳しいというだけではなく、経験が豊富でそれを活かすことができる人です。
他の分野との関わりなども理解しており、全体を見た総合的な判断を下せる人のことをいいます。
専門家であるスペシャリストの中に、一握りのエキスパートがいると考えればいいでしょう。
税金に詳しいスペシャリストは税理士ですが、税理士全員がエキスパートというわけではありません。
優れた業績を残し、周りから評価されて初めて税理士のエキスパートになることができます。
まとめ
エキスパートとスペシャリストは、どちらも専門家を表す言葉です。
特定の分野において専門的な知識や技能を有する人をスペシャリストといい、その中でも特に優れた技能や経験を持つ人をエキスパートといいます。
スペシャリストの中のごく一部がエキスパートになれるのです。