ギークとナードは、日本語にするとオタクと訳される英語です。
ギークとナードは微妙にニュアンスが異なっているのですが、その違いについて紹介します。
ギークとは?
ギークとは、英語のgeekをそのままカタカナで表記した言葉です。
ギークは、ドイツ北部の方言の1つgeckが語源とされています。
18世紀のヨーロッパでは、サーカスで蛇を丸ごと飲み込んだりニワトリを食いちぎる芸を見せていた人がいました。
このパフォーマーのことをgeckenと呼んでいたのです。
geckには愚か者や嘲笑すべき者といった意味があり、あまり良い意味では使われていなかったことが分かります。
geckが北米に伝わり、geekという単語が誕生しました。
1950年代に有名なプロレスラーが用いた決め台詞に「ヘタレ野郎」という意味でgeekが使われ、俗語として広く使われるようになります。
その当時は、侮蔑的なニュアンスが含まれる言葉でした。
それが2000年頃になると、肯定的なニュアンスで使われるようになります。
ギークは、コンピューターに非常に詳しい人を指す言葉になりました。
日本語にするとオタクと訳されますが、アニメやアイドル等のサブカルチャーを嗜好する日本のオタクとは異なります。
ギークは、エンジニア等IT系の技術者にも用いられます。
ナードとは?
ナードは、英語の俗語の一つnerdをそのままカタカナ読みした言葉です。
特定分野での知識が豊富にありますが、内向的で社会に適応できない人を指しています。
比較的新しい言葉で、1950年代に誕生したとされます。
それが少しずつ広まり、1970年代にテレビドラマで用いられたことにより定着しました。
ナードには、面白味のない奴とかくそ真面目でつまらない人といった意味があります。
また、社会的なスキルに欠けており、人づきあいが苦手という特徴も持っています。
そのためナードには軽蔑的なニュアンスが含まれており、ナードと言われたらネガティブな感情を抱く人が多いです。
ただし、その認識も一部では異なっており、知的だとかお金を稼げる人だという意味合いで使われることもあります。
ギークとナードの違い
ギークは特定の分野に詳しく、主にコンピューターに詳しい人に対して用いられることが多い言葉です。
エンジニアやゲームクリエイター等は、自分のことをギークと思っている割合が高いです。
卓越した知識を持つ人など肯定的な意味合いで使われており、社交的な人もいます。
ナードはギークよりも否定で的なニュアンスで使われています。
特定の分野の知識は豊富だけれど、社交的ではなく社会適応能力がない人という意味があります。
まとめ
ギークはエンジニアやゲームクリエイター等コンピューター関連の知識が豊富な人を表す言葉で、肯定的なニュアンスで使われています。
それに対してナードは、特定の分野には詳しいけれど社交的ではない等否定的なニュアンスが含まれる言葉です。