言葉のニュアンスから何処と無く不穏な匂いを感じてしまう言葉に「ネットワークビジネス」と「ねずみ講」があります。
この記事では、「ネットワークビジネス」と「ねずみ講」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ネットワークビジネス」とは?
インターネットを活用したテレワークなどと思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし実際の定義はマルチ・レベル・マーケティングを活用したヒューマンネットワークである人との付き合い、口コミを利用したものです。
これを端的に表現した言葉として「マルチ商法」と呼ばれるビジネススタイルが該当します。
「ねずみ講」とは?
語源としては江戸時代の初期に成り立った言葉であるねずみ算が元になった言葉です。
講には意味が特別なく、ねずみ算のもととなった急激に数が増えることを比喩した言葉と言っていいでしょう。
無限連鎖講の防止に関する法律により現在の日本では禁止されています。
また似た性質を持つ詐欺行為を指す場合も多々あり、実際のねずみ講でない場合にも言葉として使われることもあります。
「ネットワークビジネス」と「ねずみ講」の違い
「ネットワークビジネス」と「ねずみ講」の違いを、分かりやすく解説します。
決定的な違いとして挙げられるのは違法性の有無でしょう。
両者とともに言葉を聞いただけで怪しげに感じてしまう方も多いでしょうがネットワークビジネスは違法てはなく、ねずみ講のみが違法で禁じられています。
また前者は実際に商品が存在して販売しているのに対して、後者は会員を集める事で集金するのが目的となり、商品や商材の必要がないのも特徴となります。
「ネットワークビジネス」の特徴
・『「ネットワークビジネス」と「マルチ商法」とは』
ニュースでこの二つの言葉をよく耳にする機会も多いと思われますが、この二つは同一意味を持つ言葉です。
1970年代にアメリカから日本に入ってきた言葉で化粧品や補正用下着など女性の美容関連の販売で事例が挙げられてきました。
近年ではサプリメントの販売もよく事例として取り上げられます。
・『「ネットワークビジネス」の違法性とは』 「ネットワークビジネス」自体には違法性がありません。
しかしピラミッド、組織の底辺拡大していく過程は「ねずみ講」に似たものがあるのに加え、悪質かつ強引な勧誘も相成って良いイメージを持たれていないのが事実でしょう。
「ねずみ講」の特徴
・『「ねずみ講」の違法性とは?』
ねずみ講は特定商取引法に違反する無限連鎖講になります。
悪質かつ強引な勧誘がイメージされますが、本来ならば勧誘しただけで20万円以下の罰金が処せられるほか、運営者は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金にも処せられます。
・『「ねずみ講」の組織の拡大とは』
ねずみ講の組織の拡大は樹形図やいわゆるピラミッド型で表現するピラミッド・スキームで表される事が多いと言えます。
この階層的特徴こそがねずみ講の最大の特徴だとも言えるでしょう。
投資詐欺のピラミッド・スキームと良く類似していると言われますが、この依らない簡易な手順もあるため、同じものだとは言えません。
昨今では「ねずみ講」は連鎖販売取引の総称としても使われる事が多くなっています。
まとめ
「ネットワークビジネス」はマルチ商法の別呼称であり、怪しげなイメージを持たれますが、商形態としては法を遵守しています。
それと違い「ねずみ講」は無限連鎖講として違法です。
また商形態として前者は実在の商品や商材を持つのに対して、後者はそれを持ちません。