良いものを持っているけれど無駄にしたとき、「宝の持ち腐れ」と言いますか、それとも「猫に小判」と言いますか。
この記事では、「宝の持ち腐れ」と「猫に小判」の違いを分かりやすく説明していきます。
「宝の持ち腐れ」とは?
役に立つものを持ちながら利用しないことです。
また、優れた才能がありながら、発揮する機会がないときのたとえに使うこともあります。
持ち腐れとは所持したまま腐るという意味です。
「猫に小判」とは?
猫に小判を渡しても、価値が分からない猫にとっては意味がありません。
価値の分からないものに高価なものを与えても無駄であることのたとえです。
「宝の持ち腐れ」と「猫に小判」の違い
「宝の持ち腐れ」と「猫に小判」の違いを、分かりやすく解説します。
「宝の持ち腐れ」と「猫に小判」は、両方とも価値の高いものを無駄にしてしまうという意味ですが、なぜ無駄にしてしまうことになったのかという原因が違います。
「宝の持ち腐れ」は使わなかったことが無駄にした原因になりますが、「猫に小判」は価値が分からないものに与えても意味がなかったことが原因になります。
また、「宝の持ち腐れ」は誰かから与えられた価値あるものとは限らず、もともとの所有者にも使えるため、才能や実力に対して用いることもあります。
「宝の持ち腐れ」の例文
「宝の持ち腐れ」の例文を紹介していきます。
・『私は最新のパソコンを持っていますが、全く使いこなせず、宝の持ち腐れです』
所持している本人は価値が分からないわけではなく、誰かから与えられたわけではないため、「猫に小判」に置き換えられません。
・『あなたのようなピアニストが何もしていないのは宝の持ち腐れだと思います』
技術や才能がある人がそれを生かすことなく過ごしているときに使うことがあります。
「猫に小判」に言い換えられません。
「猫に小判」の例文
「猫に小判」の例文を紹介していきます。
・『犬に高級ブランドのコートを着せるのは猫に小判です』
思いっきり遊ぶ方が犬にとっては価値があり健康に良いのに対して、動きにくく飼い主の自慢になるだけの値段の高いコートは、無駄と思われ、与えられた犬も価値を感じることはありません。
健康に良い高い餌など、犬には価値が分からなくても、犬にとって無駄にならないものは「猫に小判」は使えません。
また、犬は価値が分からなくても利用しているため、「宝の持ち腐れ」には言い換えられません。
・『私は彼が好きなアイドルと握手させられましたが、そのアイドルのことを全く知らないため猫に小判です』
詳しい人にとっては非常に価値ある体験でも、知らない人にとっては価値を感じられません。
握手は使用できることではないため、「宝の持ち腐れ」には言い換えられません。
まとめ
「宝の持ち腐れ」と「猫に小判」は両方とも価値あるものを無駄にしてしまうという意味ですが、そうなった原因が違います。
「宝の持ち腐れ」は使用しなかったこと、「猫に小判」は価値が分からない相手に与えてしまったことが原因です。
「宝の持ち腐れ」はやむを得ない場合もありますが、「猫に小判」は改善できることは多くなります。
自分の価値観を押し付けず、相手のことを思いやり、一番喜んでくれることを考えられるようにしましょう。