「粉骨砕身」と「一生懸命」の違いとは?分かりやすく解釈

「粉骨砕身」と「一生懸命」の違い生活・教育

この記事では、「粉骨砕身」「一生懸命」の違いを分かりやすく説明していきます。

「粉骨砕身」とは?

「粉骨砕身」「ふんこつさいしん」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「ものごとに力の限り取り組むこと」という意味で、仕事や役割に対して出せる限りの力を出して打ち込むことです。

2つ目は「目的の為に自分を犠牲にして頑張ること」という意味で、目的を達成する為に、自分の身を顧みず努力することです。

上記に共通するのは「限界まで力を尽くす」という意味です。

「粉骨」「骨を粉にするほど」という意味、「砕身」「身体を砕くほど」という意味、「粉骨砕身」「骨を粉にして身体を砕くほど」になります。

仏教用語に由来していて、中国の歴史的書物「禅林類纂(ぜんりんるいさん)」に記されている言葉で、「骨を粉にして身を砕くほど努力しても、簡単に仏の思いに報いられない」という意味です。


「粉骨砕身」の使い方

「粉骨砕身」はことわざ・四字熟語として「粉骨砕身の思い」「粉骨砕身の努力」「粉骨砕身で働く」などと使われます。

基本的に、ものごとに力の限り打ち込むことや、自分の身を顧みず力を出し尽くすことに使われる言葉で、面接や選挙演説など自己PRに使われる言葉です。


「一生懸命」とは?

「一生懸命」「いっしょうけんめい」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「命がけでものごとに当たること」という元の意味で、死に物狂いでものごとに取り組むことです。

2つ目は転じて「あるものごとに集中して取り組むこと」という意味で、一つのものごとに気持ちを集中させてしっかりこなすことです。

上記に共通するのは「必死に努力する」という意味です。

「一生懸命」「一所懸命」が変化した言葉です。

「一所」とは、中世に武士が君主から賜った「一か所の土地」のことです。

武士がその土地を命がけで守ったことから「一所懸命の土地」として使われ、次第に「一生懸命」に変化したのです。

「一生懸命」の使い方

「一生懸命」は名詞・形容動詞として「一生懸命だ・である」と使われたり、形容詞として「一生懸命な姿を見せる」などと使われたり、副詞として「一生懸命に働く」と使われます。

基本的に、命がけでものごとに当たることや、気持ちを集中させて取り組むことに使われる言葉です。

「粉骨砕身」と「一生懸命」の違い

「粉骨砕身」「ものごとに力の限り打ち込むこと」「自分の身を顧みず力を出し尽くすこと」という意味です。

「一生懸命」「命がけでものごとに当たること」「気持ちを集中させて取り組むこと」という意味です。

「粉骨砕身」の例文

・『問題解決の為に粉骨砕身して取り組む』
・『あと一息で目標達成するので粉骨砕身の勢いで当たる』
・『会社の経営を立て直すために粉骨砕身する』
・『ブラック企業に入ってしまい粉骨砕身で働かされる』

「一生懸命」の例文

・『一生懸命頑張ります』
・『子供が迷子になり一生懸命探し回る』
・『借金を返済する為に一生懸命働く』
・『第一志望に合格する為に一生懸命勉強する』

まとめ

今回は「粉骨砕身」「一生懸命」について紹介しました。

「粉骨砕身」「身や骨が砕けるほど打ち込む」「一生懸命」「命がけで打ち込む」と覚えておきましょう。