嫌な体験をし、悪口を言い続けてしまうことを「罵詈雑言」と言いますか、それとも「悪口雑言」と言いますか。
この記事では、「罵詈雑言」と「悪口雑言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「罵詈雑言」とは?
ありとあらゆる口汚い、罵りの言葉という意味です。
罵詈とは汚い言葉で悪口を言うこと、雑言は色々な悪口という意味があります。
「悪口雑言」とは?
口汚く、さんざん罵ることです。
悪口とは人を悪く言うという意味になります。
「罵詈雑言」と「悪口雑言」の違い
「罵詈雑言」と「悪口雑言」の違いを、分かりやすく解説します。
「罵詈雑言」と「悪口雑言」は、両方とも口汚く罵るという意味ですが、使う場面が少し違います。
「罵詈雑言」は「悪口雑言」より罵り方が激しく、相手を傷つけるために直接言っている使い方が多くなります。
「悪口雑言」はさんざん罵るという意味で、相手に直接言っているとは限りません。
「罵詈雑言」の例文
「罵詈雑言」の例文を紹介していきます。
・『私はコンビニエンスストアの店員だったとき、客に罵詈雑言を浴びせられたことがありました』 「罵詈雑言」を浴びせるという使い方をよくします。
「悪口雑言」を浴びせるとも言えます。
しかし「悪口雑言」に言い換えると、その客から長い間ぐちぐちと言われたような印象に変わります。
・『あなたが上司から罵詈雑言を吐かれているのを見て、私は耐えられなくなりました』 「罵詈雑言」を言うよりも、「罵詈雑言」を吐くなどと表すことが多くなります。
「悪口雑言」も同じで、言い換えられます。
「悪口雑言」に変えると、激しい罵り方というよりも毎日罵りを繰り返されたようなイメージになります。
・『彼のSNSに不特定多数の罵詈雑言を書かれました』
ネットでは、名前も隠せて相手の顔も分からないため、言いたい放題になり、罵詈雑言を書きやすくなってしまいます。
「悪口雑言」にも言い換えられます。
「悪口雑言」の例文
「悪口雑言」の例文を紹介していきます。
・『毎日友達から馬鹿など、悪口雑言を浴びせられ、私は学校に行けなくなりました』
「悪口雑言」を浴びせ、精神的に追い詰めた場合はいじめとなります。
「罵詈雑言」に言い換えられますが、激しい罵り方の印象になるため、立場が上の人、学校では先生や先輩などに「罵詈雑言」を使うことが多くなるでしょう。
・『あなたが裏で悪口雑言を吐いていることは、多くの人にばれています』
「悪口雑言」は相手に直接言わない場合でも使います。
「罵詈雑言」には言い換えられません。
・『先輩が私の悪口雑言を言っていたらしいのですが、友達が言い返してくれたようで、すっきりしました』
本人には直接「悪口雑言」を言わず、陰で「悪口雑言」を言い、悪評を広めようとする人もいます。
まとめ
「罵詈雑言」と「悪口雑言」は両方とも口汚い、罵る言葉という意味ですが、使い方が少し違います。
「罵詈雑言」は激しく罵り、直接相手に言うこと、「悪口雑言」はしつこく罵り、相手に直接言うとは限らないことです。
「罵詈雑言」も「悪口雑言」も良い結果を生むことはありません。
相手にとても怒りを感じた場合も、一度冷静になって、余計なことを言わず直してほしいところだけを淡々と言えるようにしましょう。