文字が入れ替わることで、どのような意味の違いが発生するのか。
この記事では、「適所適材」と「適材適所」の違いを分かりやすく説明していきます。
「適所適材」とは?
「適所適材」に用いられている漢字のまま直訳すると、適した場所に適した人材となります。
その人にあった場所にその人を配置すること。
それが「適所適材」です。
ポイントは、何が大前提にあるのか。
です。
「適所適材」の場合、仕事というものが大前提にあり、その仕事にあった人をそれぞれ配置する。
この行為が「適所適材」となります。
仕事がどのような人を求めているのか。
それに応じる形で人材を配置する場合、「適所適材」となります。
言い換えれば、「適役」や「はまり役」などと同じです。
また、「適所適材」の対義語は、「分不相応」や「ちぐはぐ」などとなります。
「適所適材」の使い方
「適所適材」の場合、「適所適材の配置」や「適所適材が主流になる」、「適所適材を実現する」などといった形で用います。
「適材適所」とは?
「適材適所」に用いられている漢字のまま直訳すると、適した人材に適した場所となります。
その人の能力や適性に応じ、その人にふさわしい仕事につかせることを「適材適所」と言います。
「適材適所」の場合、人の能力や適性といったものが大前提にあり、その人の能力や適性にあった仕事を与えることとなります。
その人が何を得意としているのか。
どんなことに適しているのか。
それらを見極め、それぞれにあった仕事の提供を行う行為が「適材適所」となります。
言い換えれば、「おあつらえ向き」や「適任」、「相応しい」などと同じです。
また、「適材適所」の対義語は、「身の丈に合わない」や「アンバランス」などとなります。
「適材適所」の使い方
「適材適所」の場合、「適材適所による」や「適材適所がある」のほか、「適材適所の人事」、「適材適所の采配」などといった言葉もあります。
「適所適材」と「適材適所」の違い
漢字が入れ替わるだけで、意味が異なる「適所適材」と「適材適所」。
「適所適材」は、あくまでも、仕事が大前提にあり、その仕事が求める人材を配置することです。
それに対し、「適材適所」は、人の能力や適性が大前提にあり、その能力や適性を活かすことができる仕事をその人に与えることを意味します。
「適所適材」の例文
・『派遣会社で重要なのは、適所適材で人材を振り分けることです』
・『適所適材なら、無理せずに働くことができます』
・『必ずしも得意分野だけを見る適所適材は、良いとは言えません』
・『適所適材の人事を行うのは難しい』
「適材適所」の例文
・『人事の難しさは、適材適所の人事異動にあります』
・『適材適所の配置も大切ですが、社員には、様々な部署を経験してほしいと考えています』
・『仕事の効率化を図るためには、適材適所の人事は必要です』
・『ポジションを適材適所に決めることは監督の重要な役目です』
まとめ
以上のように、「適所適材」と「適材適所」は、漢字が入れ替わることで意味が異なる言葉となります。