この記事では、「余り」と「余剰」と「剰余」の違いを分かりやすく説明していきます。
「余り」とは?
「余り」は「あまり」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「使用したり加工した後に残ったもの」という意味で、必要な分を使った残りのことを言います。
2つ目は「割り算で割り切れずに残った数」という意味です。
3つ目は「程度が激しく、それによ引き起こされる結果」という意味で、何かの度合いが大きすぎることに影響されて起きる結果のことを言います。
4つ目は「度を越している様子」という意味で、過度に何かすることを言います。
5つ目は「数量を表す言葉に付き、それよりも少し多いことを表す言葉」という意味で、「50本余り」「100人余り」などと多めで大体の数値を言います。
上記に共通するのは「必要以上」という意味です。
「余り」の使い方
「余り」は名詞として「余りが出る・出た」「余りがある・ない」などと使われたり、形容詞として「余りの」と使われたり、副詞として「余りに」と使われたりします。
基本的に、必要な数量や度合い以上にあるものに対して使われる言葉です。
「余り」の例文
・『会費の余りは次回のイベント費用の足しにする』
「余剰」とは?
「余剰」は「よじょう」と読みます。
意味は「必要分を除いた残り」という意味で、必要分を使った後もまだ残っている分を言います。
「余剰」の使い方
「余剰」は名詞・形容動詞として「余剰だ・である」と使われたり、形容詞として「余剰な」と使われたり、副詞として「余剰に」と使われたりします。
基本的に、ビジネスや経済などで、本来必要な分よりも多くて残る分に使われる硬い表現です。
「余剰」の例文
・『余剰人員を削減することが課題となっている』
「剰余」とは?
「剰余」は「じょうよ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「会計用語であまった分」という意味で、基本となる数値よりも多い分を言います。
2つ目は「数学用語で、割り算で割り切れずに残った数字こと」という意味です。
上記に共通するのは「専門用語」という意味です。
「剰余」の使い方
「剰余」は会計用語・数学用語として使われる言葉で、日常会話で使われることはほとんどありません。
「剰余金」「剰余価値」など、基本となる数値を越えて生み出される数値に使われる言葉です。
「剰余」の例文
・『労働者が生産する過程で生じた付加価値は剰余価値となる』
「余り」と「余剰」と「剰余」の違い
「余り」は「必要な数量や度合い以上にあるもの」という意味です。
「余剰」は「ビジネスや経済などで、本来必要な分よりも多くて残る分に使われる硬い表現」という意味です。
「剰余」は「会計用語・数学用語として、基本となる数値を越えて生み出される数値」という意味です。
まとめ
今回は「余り」と「余剰」と「剰余」について紹介しました。
「余り」は「残ったもの」、「余剰」は「必要以上にあるもの」、「剰余」は「基本より増えた分」と覚えておきましょう。