この記事では、「流用」と「転用」と「使い回し」の違いを分かりやすく説明していきます。
「流用」とは?
都合によりもともとの用途以外のことに用いることを指す言葉で、実例としては90年代のマツダのキャロルという車 のヘッドライトのユニットがいすゞのビークロスという車に使われているケースなど、部品単位での転用というケースが見られます。
鉄道車両ではモーターや台車周りを流用するケースもあります。
どちらかと言うと用途そのものは同じなケースが多いと言えるでしょう。
世に出ていない段階ものであればアイデアの流用などもあります。
なお、お金の不正利用というケースでは流用という言葉が使われます。
「転用」とは?
本来の目的を他にかえて用いること。
流用を指す言葉で、実例としてはJR東日本の踏切に使用するバッテリーに古くなった電気自動車のバッテリーを転用するという実験が行われている、車両のエンジンを転用して排水ポンプの動力源とする実験のケースがあります。
京浜東北線を走っていた電車を房総地区に転用ということもありました。
言葉としては畑から家に変更する際などの土地の農地転用など公的に使われる言葉でもあります。
インターネットサイトの注意書きには「転用」を禁止する旨が書かれているものが多く、コピーして別サイトで掲示したりを禁止していると言えます。
「使い回し」とは
同じものを他の場面でも再度使うこと、再利用することなどを指す言葉で、ネガティブな意味合いで使われるケースが多い言葉です。
同じメーカーの自動車の銘柄Aと銘柄Bの内装が同じだった場合「使いまわし」と言われることがあります。
パスワードの使い回しという言葉は複数のパスワードを利用するウェブサイトで同じパスワードを使っているという意味になり、注意が呼びかけられる概念です。
ネガティブな用途だけでなく、多用途で使えるものと言う良いニュアンスが含まれた言葉としても使われており、使い回しの利くバッグなどの用途もあります。
「流用」と「転用」と「使い回し」の違い
「流用」と「転用」と「使い回し」はすべてもともとあったものを別の用途で使うという意味がありますが、公的な言葉で使われる事が多いのが転用で「農地転用」などの言葉があります。
また、転用した側が発表する言葉でもあります。
流用は部品の流用などを指しますが、物体相手では転用とほとんど差がない言葉となっており、流用したメーカーが流用したとは言葉としてあまり使わない点が転用との差で、「お金を流用」という言葉など悪い意味でも使われます。
使い回しという言葉は同じ形状やアイデア、物体そのものを使い続けることで、使い回している側がこの商品は別の商品の使い回しですと自らいい意味で言うことはありません。
ネガティブな含みがあり指摘の対象でもあります。
まとめ
「流用」と「転用」と「使い回し」は特に転用と流用の意味が近いのですが公的な言葉として転用が使わる点など使われ方に若干違いがありそこが区別と言えます。
使い回しは特にネガティブな意味を持ちます。