この記事では、「万事」と「万障」の違いを分かりやすく説明していきます。
「万事」とは?
ある事の全部という意味です。
いっさい、すべてのことという意味になります。
物質のことではなく、事を指す言葉です。
スケートの大会に出場することで説明をします。
大会に出場するためには、それなりの実力をつけなければなりません。
一人で頑張ることもできるかもしれませんが、大きな大会への出場となると、コーチやスタッフとの協力も必要です。
そして、選手自身のメンタルや体調の調整もしなければなりません。
さらに、会場までの移動手段を手配したり、衣装を用意したりも必要です。
スタッフなどと協力する、体の状態を整える、必要なものを手配するなど、これらすべてが順調だったとします。
それを「万事順調」といいます。
「万事」の使い方
事柄のすべてという意味で使用をします。
物のすべてではありません。
たとえば、テーブルの上にリンゴ、バナナ、ミカン、ブドウが置かれているとします。
これらすべてを指して、この言葉ではいいません。
「万障」とは?
いろいろな具合がよくない事情という意味です。
何かをするときに他に影響を与える事柄について、それが悪い場合をいいます。
「万」という漢字には、すべてという意味があり、この言葉はすべてを意味しています。
たとえば、ある会議に出席してもらいたかったとします。
会議に出て欲しいといわれている人にも都合があるので、もしかしたら出られないことが予想されます。
時間の都合をつけにくい、他にやりたいことがある、面倒だから出たくないなどあるかもしれません。
時間の都合をつけにくい、他にやりたいことがあるなどは、会議に出席する問い事柄の妨げになるものです。
時間を確保できなければ、会議に出るための時間はなく出席できません。
やりたいことを優先させれば、会議は後回しになります。
このような妨げになるすべてのことを、この言葉は指しています。
「万障」の使い方
具合がよくない事情のすべてという意味で使用をします。
すべてのことで、あるものの中のいくつかのことではありません。
また、よいことには使用をせず、悪いことに使用をします。
事柄を指す言葉で、物質のことではないです。
「万事」と「万障」の違い
前者はすべての事柄という意味です。
その事柄について、よい・悪いという意味は含まれていません。
後者は都合がよくな事情のことです。
よい事柄のことではなく、都合が悪いもののことをいいます。
どちらも事柄を指しており、物質のことではありません。
「万事」の例文
・『万事うまく進んでいる』
・『万事が解決する』
「万障」の例文
・『万障を排する』
・『万障を繰り合わせる』
まとめ
2つの言葉にはすべての事柄という意味が含まれていますが、それが悪いことの場合をいうのか、よい・悪いという意味は含まれないのかという点に違いがあります。