人生にはいろいろなことがあります。
良いことばかりではなく、辛いことも、悲しいこともあります。
そんな時に考えるのは、それは自分にとって「苦難」なのかということです。
「苦難」があれば、当然「苦悩」します。
そこから抜け出すのは「困難」だと思ってしまいます。
それでは、これらの言葉、「苦難」、「苦悩」、「困難」とは、どういう意味なのでしょうか。
この記事では、「苦難」と「苦悩」と「困難」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦難」とは?
「苦難」とは、何でしょうか。
「苦」が「苦しい」、「難」が「災い」とか「難しい」という意味なので、「苦難」とは、「苦しい災い」であり、それは、「受け止めるのが難しい」ようなことだと言えます。
「苦難を乗り越える」とか、「苦難に負けずに前に進む」というような文章に使われているように、「苦難」は辛く、悲しいことだが、乗り越えるべきものという前提があります。
英語では「hardship」です。
直訳では「ハードな事」です。
「苦悩」とは?
「苦悩」とは、文字通り「苦しみ悩む」ことです。
苦しむ理由を特定はしていない言葉なので、どんなことに「悩む」かは問われません。
ただ、使用されるシチュエーションとしては、日常会話ではないケースで、特に書き言葉として使われることが多いでしょう。
英語では、「distress」が最も近いと考えられます。
「困難」とは?
「困難」とは、「困るくらい難しい」ことです。
言い換えれば、「乗り越えることが難しい」とも表現できます。
例としては、「その問題を解くのはとても困難でした」や、「数々の困難を乗り越えて立派な音楽家になりました」という文章に使われるように、この言葉は、カジュアルな日常会話ではなく、記述された文章のなかに見られることが多いというのも特徴です。
英語では馴染みのある単語で「difficult」です。
「苦難」と「苦悩」と「困難」の違い
この3つの言葉は、語感はよく似ていますが、意味は全く違います。
「苦難」は、外からやってきて困らせる苦しい「事柄」、「苦悩」は、苦しいことに直面して「悩む」こと、「困難」は、実現することが「難しい」という意味です。
つまり、それぞれの実態が「事柄」、「行動」、「形容」であるという全く違うものなのです。
したがって、これらの言葉を混同して使用することは、誤用となり、相手に正しく伝えることもできないでしょう。
まとめ
この記事では、「苦難」と「苦悩」と「困難」の違いを説明してきました。
この記事の冒頭で述べたように、人生では、避られない事柄として「苦難」が訪れることがあります。
しかし、「苦難」に会って「苦悩」したとしても、それを乗り越えることは「困難」ではないと思うことが大切です。
そして、「苦難」を乗り越えたその先には必ず、薔薇色の未来がやってくると信じていれば、きっとどんなことでも克服できるでしょう。