同じ読み方でも用いられる漢字が異なることで、どのような意味の違いが生まれるのか。
この記事では、「本を正す」と「元を正す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「本を正す」とは?
「本を正す」の意味は、ものごとの根幹となる部分をはっきりさせること、となります。
「本を正す」の「本」には、模範とすべき手本や主となるもの、根本、真実、といった意味があります。
そのことから、「本を正す」と言われれば、ものごとの起こりや原因を調べ、それらを明確にさせる行為を意味するものとなります。
この「本」の意味がわかれば、「本を正す」の意味もわかりやすくなります。
「本を正す」の使い方
「本を正す」の「本」に、ものごとの根幹となる部分という意味があることから、それららを明確する行為に対し用いられる「本を正す」。
文章中に使用する際には、「本を正せば」といった形で用いられることが多くなります。
「元を正す」とは?
「元を正す」の意味は、ものごとの始まりや原因をはっきりさせること、となります。
「元を正す」の「元」には、ことの始まり、以前、近場、といった意味があります。
そのことから、「元を正す」と言われれば、ことの始まりを明確にするといった意味となります。
この「元」の意味がわかれば、「元を正す」の意味もわかりやすくなります。
「元を正す」の使い方
「元を正す」の「元」には、ものごとの始まりといった意味があることから、それらを明確にする行為に対し用いられる「元を正す」。
文章中に使用する際には、「元を正せば」などといった形で用いられることが多くなります。
「本を正す」と「元を正す」の違い
「本を正す」と「元を正す」とでは、基本的に「本を正す」が用いられます。
そのうえで、細かな意味の違いとして、「本を正す」は、ものごとの根幹となる部分をはっきりさせること。
「元を正す」は、ものごとの始まりや原因をはっきりさせること、といった違いがあります。
「本を正す」の例文
・『本を正せば、あなたの遅刻によって起きたトラブルではないでしょうか』
・『糖尿や通風といった病気の場合、病気の本を正さなければ、上手く治療することが難しい』
・『本を正さなければ、朝寝坊はなおりません』
・『新学期が始まり、生活習慣の本を正す』
「元を正す」の例文
・『今回の件は、元を正せば原因が見えてくるはずです』
・『自由研究は、恐竜の元を正す内容に決めました』
・『元を正すことで、現実が見えてくることもあります』
・『元を正せば、彼の暴言から今回の揉め事は始まったような気がします』
まとめ
今回、大切なのが、基本的には、「本を正す」が用いられているということです。
「元を正す」でも間違いではありませんが、迷った際は「本を正す」を選びます。
そのうえで、以上のような違いが「本を正す」と「元を正す」には存在するということを知り、使い分けることが必要だということになります。