この記事では、「初心貫徹」と「初志貫徹」の違いを分かりやすく説明していきます。
知らない言葉を学びましょう。
「初心貫徹」とは?
初心貫徹は「最初の気持ちを忘れないこと」。
ただ四字熟語としては、間違った言葉です。
パソコンやスマホで文をつくっていて、打ち間違えてしまった言葉にあたります。
正確には初志貫徹になるので、きっちりと覚えておきましょう。
ちなみに「初心」を使ったことわざには「初心忘るべからず」があります。
これは学校の先生がよく使う表現で「初々しい気持ちをいつまでも忘れないこと」という訳があります。
室町時代の猿楽師であった世阿弥がのこした言葉です。
どんなときでも気持ちを引き締めなさいと伝えてくれる、ありがたい教えです。
「初志貫徹」とは?
初志貫徹(しょしかんてつ)とは、最初の思いを最後までつらぬき通すこと。
やり始めたときの強い思いを、終わりまで持ち続ける情熱を例えたものです。
どんな状況が訪れたとしても、志を高く持っておくことの大切さを説いたものになります。
初志貫徹は熱意をあらわす言葉なので、座右の銘としてとても人気の語句です。
モチベーションを常に高く持っておき、仕事に前向きに取り組んでいく思いをつたえられます。
転職や就職活動をおこなう際のアピール文としても引用できます。
志をふくんだ四字熟語は他にも「青雲之志(せいうんのこころざし)」があります。
これは徳のある人物になることを、心から願う様子をあらわします。
「初心貫徹」と「初志貫徹」の違い
「初心貫徹」と「初志貫徹」の違いを、分かりやすく解説します。
・正しくは初志貫徹
「初心貫徹」と「初志貫徹」はどちらも、よく見かける言葉です。
ただ正しくは初志貫徹です。
初心貫徹は辞書には掲載されていない、間違った四字熟語になります。
もし同じような内容を言いたいのであれば「初心忘るべからず」をつかいます。
こちらは世阿弥の名言になるので、就職活動の座右の銘に適用できます。
正しい表記の「初志貫徹」は、やる気と熱意をあらわす言葉です。
何があったとしても、諦めない屈強な心を例えたものです。
粘り強さや継続性が重視される職場では「初志貫徹」のように、実直な人柄が求められることがあります。
企業としても熱しやすく冷めやすい人に、緻密な仕事を任せられないからです。
コツコツと、何にでも根気よく取り組めること。
そうした真面目な人となりを示す言葉が初志貫徹となります。
同じような言葉として「継続は力なり」や「千里の道は一歩から」もあります。
色々な言葉を学んでいき、自分の性格にあうものを見つけていってください。
まとめ
「初心貫徹」と「初志貫徹」の違いを分かりやすくお伝えしました。
間違えやすい表現ですが、「初心貫徹」は誤った言葉です。
正しくは「初志貫徹」です。
初志貫徹とは、入社したときの思いを継続していくこと。
最初の志をいつまでも高く持って、仕事に取り組むことです。
座右の銘としてもおすすめです。