「出航」と「船出」の違いとは?分かりやすく解釈

「出航」と「船出」の違い生活・教育

言葉には、一つの言葉でも2つ以上の意味を持つ言葉もあります。

そこで、この記事では、「出航」「船出」の違いを分かりやすく説明していきます。

「出航」とは?

「出航」は、一般的に船や飛行機が出発することを指します。

同じ読み方の「出港」の場合は、「港」という漢字が用いられているため、船の出発に限られますが、「出航」に用いられている「航」は、「わたる」とも読み、意味は水や空をわたる、となります。

そのため、「出航」の場合は、船でも飛行機でも用いることができる言葉となります。

言い換えれば、「出港」「出帆」「出船」などとなり、対義語は、船や飛行機の到着を意味する「入航」です。


「出航」の使い方

「出航」は、「船が出航した」「飛行機が出航する」などといった使い方のほか、「出航予定」「出航表」「出航式」「出航時間」などといった言葉があります。


「船出」とは?

「船出」には、2つの意味があります。

1つ目は、船が港を出ることで、漢字の意味通りの意味となります。

2つ目は、新しい生活などを始める、といった意味となります。

人生はよく、海の航海に例えられることがあります。

人生において、穏やかな日々も荒波の日々もあり、それらが、海を航海する船と似ていることから、そのような人生に旅立つ際に「船出」が用いられています。

主に結婚式や新生活への出発時などに用いられます。

言い換えれば、船が港を出る「船出」の場合、「出港」「出帆」「出船」などとなりますが、新生活を始める際の「船出」の場合は、「歩み出す」「スタートを切る」「動き始める」「幕が上がる」などとなります。

「船出」の使い方

船が港を出る際の「船出」の場合、「船が船出する」といった形で用います。

新生活などを始める際には、「船出を祝う」「船出を切る」などといった形で用います。

「出航」と「船出」の違い

「出航」「船出」は、船が港を出る、といった意味では同じ意味を持つ言葉です。

そのうえで、「船出」にしかない意味があり、「船出」には、新しい生活を始める、といった意味があります。

このような意味を持つ言葉は「船出」にのみで、「出航」には、このような意味はないという点が大きな違いです。

「出航」の例文

・『船の出航時間までに余裕があったので、港でご飯を食べることにしました』
・『友達を乗せた飛行機の出航を見送りに行きました』
・『出航時間が予定より早くなり、慌てています』
・『荷物を乗せた船がハワイに向かって出航しました』

「船出」の例文

・『悪天候のなか、船出を決行するか迷っている』
・『友達が結婚することになり、二人の船出をお祝いするパーティーを開催することになりました』
・『先生から頂いた船出を祝う言葉が嬉しかった』
・『息子が大学に合格し、船出を切ることに成功しました』

まとめ

以上のように「船出」には、船が港を出る、以外にも意味があり、その点に違いのある言葉となります。