この記事では、台風の「直撃」と「上陸」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
台風の「直撃」と「上陸」の違い
台風の「上陸」には定義があり、「直撃」には定義がありません。
この点が台風の「直撃」と「上陸」の大きな違いとなります。
「上陸」は、気象庁が気象用語として定義しており、明確な意味があります。
その一方、「直撃」には、気象用語としての厳密な定義はありません。
気象庁の気象用語としての定義では、「上陸」は、台風の中心部分が北海道・本州・四国・九州(日本本土)の海岸に到達したとこととされています。
このことから、実は沖縄県の沿岸や各地の島々の沿岸に台風の中心が到達した際は「上陸」とは言い表しません。
そして、「直撃」の場合は、沖縄県や各地の島々を含め、台風の中心部分がある地点を通過したときに用いることとなります。
また、台風の被害などがあった場合、地域を限定することなく使用することとなります。
台風の「直撃」と「上陸」の使い方の違い
台風の「直撃」と「上陸」の使い方の違いにおいて、「直撃」の場合、意味としては、直接攻撃や直接被害という意味から、台風によって何らかの被害を受けた際に「台風の直撃によって被害に遭った」などと使用します。
「上陸」においては、天気予報などでもよく使用され「台風の上陸予想」などと使用されることが多くなります。
台風の「直撃」と「上陸」の英語表記の違い
台風の「直撃」を英語表記にすると、Direct hit of typhoon。
直撃するは、hit directlyと表します。
台風の「上陸」を英語表記にすると、Typhoon make-up。
上陸するは、make landfallと表します。
台風の「直撃」の意味
「直撃」自体の意味として、爆弾などが直接当たることや直接に攻撃することまた、害を直接受けることとなります。
これを踏まえ、台風の際に用いられる「直撃」には、日本の本土や沖縄を含む日本の本土以外の地域に台風の中心が通過したことを表します。
台風の「直撃」の場合、正式な気象用語ではなく、一般的な「直撃」の意味を用いてニュースなどで使用される言葉となります。
そのため、意味としては、一般的に用いられる意味しかなく、その意味として、台風の中心部分がある地点に到達したり通過したときに用いる言葉となっています。
ここで大切なのは、日本のどこに台風が来ても使用可能であるという点です。
日本の領土に台風の中心部分が到達したときは、すべて「直撃」という言葉を使用することが可能となります。
台風の「直撃」の使い方
台風の「直撃」の使い方としては、基本的に日本であれば、場所や地域などを限定せずに使用することが可能です。
そのため、多くの場合、台風の被害が多い沖縄県に対し使用されることが多く、「沖縄県を直撃した台風〇号によって…」などといった使い方が多くなります。
台風の「直撃」を使った例文
・『台風〇〇号が日本列島を直撃する可能性が高いため、警戒が必要です』
・『今回の台風が関東を直撃し甚大な被害を及ぼした』
・『台風の直撃によって、広い地域で停電した』
・『今後の台風の直撃に備え、水や懐中電灯などの確認を行う』
・『台風〇〇号は、非常に強い勢力のまま、沖縄県を直撃する模様です』
台風の「直撃」の類語
「直撃」の類語としては、モノを強く打ちたたく意味を持つ打撃。
そのほか、衝撃や的中、ヒット、食らわすなどがあります。
台風の「直撃」の対義語
台風の「直撃」の明確な対義語はありません。
しいて言えば、「台風が反れた」といった表現となります。
台風の「上陸」の意味
「上陸」自体の意味として、船や海から陸に上がることや飛行機などで空港から降り立つこと。
海外から物などが渡来することなどとなります。
これを踏まえ、台風の「上陸」の場合は、気象庁が気象用語として定義しており、台風の中心部分が北海道・本州・四国・九州(日本本土)の海岸に到達した際に使用する言葉となります。
ここで重要なのは、台風の「上陸」という言葉を用いることができるのは、北海道・本州・四国・九州の(気象学的な)日本本土の海岸のみという点です。
沖縄県の場合、「上陸」という言葉を用いる事はできないのです。
台風の「上陸」の使い方
台風の「上陸」の場合、明確な使い方の決まりがあります。
それは、台風の「上陸」の場合、北海道、本州、九州、四国のどこかの陸地に台風が来たときのみ使用することができるという点です。
台風の「上陸」の場合、使用することができる地域が限定されている点が大きなポイントとなります。
台風の「上陸」を使った例文
・『今年は一度も台風の上陸がなかった』
・『明日未明、静岡県に台風〇〇号が上陸の見込みです』
・『台風の上陸に伴い、各鉄道は計画運休を実施の予定』
・『千葉県に上陸した台風〇〇号は記録的な被害を及ぼした』
・『台風の上陸に備え、厳重な警戒が必要です』
台風の「上陸」の類語
「上陸」の類語としては、着地や着陸、降下などが挙げられます。
台風の「上陸」の類語としては、「直撃」も類語として使用されることがあります。
台風の「上陸」の対義語
「上陸」の対義語としては、離陸が対義語となります。
台風の「上陸」の類語としては、抜けるや通過するなどを対義語として使用することができます。
まとめ
以上が台風の「直撃」と「上陸」の違いとなります。
「上陸」には、明確な使い方が決められているため、「上陸」の使い方においては慎重に行う必要があります。