この記事では、いずれも夜間帯の勤務を意味する言葉である「宿直」と「当直」と「夜勤」の違いを分かりやすく説明していきます。
「宿直」とは?
宿直は、夜間に勤務先に泊まりこみ、警備の任務にあたることで、工場、学校、病院などで行われます。
通常業務が終了してから翌日の仕事が始まるまで社内に待機して、電話対応や非常事態に備えます。
定義上は夜勤とは異なる働き方で、看護師であっても仕事内容は巡回や電話対応がメインと定義されていますが、現実的には患者の急変対応、救急搬送への対応も多く行われています。
一人の人が行う宿直は週1回が限度と労働基準法で定められています。
また、宿直業務の範囲を超えた場合は、時間外労働となり、割増料金が給与として支払われます。
宿直勤務をさせる場合は職場に睡眠設備を設置し、十分な睡眠時間を確保させるという決まりが労働基準法によってあります。
「当直」とは?
宿日直の略語で、日中に行う場合は日直、夜間に行う場合は宿直とします。
病院、介護施設、警察、消防等の業界で用いられる勤務業態であり、一般的な会社形態ではあまり見られません。
病院での当直は時間帯を問わず通常の勤務形態から解放された軽微な内容の業務で定期的な巡回や電話対応、非常事態に備えた待機などがメインとされますが、患者の急変対応、救急搬送への対応が行われる点は宿直と同じです。
もともと夜間に行う当直を宿直としています。
給与に宿日直手当(基本賃金の3分の1以上)が加算されることになっています。
「夜勤」とは?
夜間に勤務を行うことで、勤務内容は昼間に行うことと同じになります。
病院、消防、警察、24時間営業のコンビニエンスストアなどでは特に重要度の高い役割です。
労働時間は日勤を含め週40時間以内になることや、基本賃金に割増賃金を加算したものが支給される決まりがあり、宿直よりも夜勤の方が仕事内容が難しくなるため賃金が高めに設定されています。
業務によっては比較的浅い時間の準夜勤、深い時間の夜勤または深夜勤に分けられている場合もあります。
「宿直」と「当直」と「夜勤」の違い
「当直」は会社内で本来の業務ではなく、見回りや電話対応などを基本として行うもので、これを泊まり込みで深夜帯を含めて行うのが宿直となり、日中に行うものは「日直」となります。
病院では救急対応なども行うため、夜勤との差が小さいケースもあります。
宿直は基本的には病院、介護施設、警察、消防等の業界で用いられる勤務業態で職場に睡眠設備を設置する必要があります。
夜勤は夜間に勤務を行うことで、仕事内容は日中と同じです。
病院や警察だけでなく、工場やコンビニエンスストアでも見られる勤務形態です。
まとめ
「宿直」と「当直」は時間帯の違いのよって区分された言葉で、仕事内容は日中と異なり、巡回、電話対応がメインです。
「夜勤」は日中の仕事を夜行うことで、賃金は宿直よりも夜勤の方が高くなります。