「出勤」と「通勤」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「出勤」と「通勤」の違い生活・教育

この記事では、「出勤」「通勤」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「出勤」と「通勤」の違い

「出勤」とは、職に就いていて、その職をするための場所に出かけることです。

「通勤」とは、職に就いていて、その職をするための場所に通うことです。

どちらの言葉にも、つとめる、つとめ、仕事を意味する漢字である「勤」が使用されており、勤めに関係する言葉である点は同じです。

2つの言葉の意味はほぼ同じになります。

しかし、ややニュアンスが違い、「出勤」の場合は、でる、外にでるという意味を持つ漢字である「出」が使われているように、勤め先に出ることを意味しており、「通勤」の場合は、かよう、行き来するという意味を持つ漢字である「通」が使われているように、勤め先に通うことを意味しています。

出ることと、通うことという点で意味が違います。

会社員の方は、仕事がある日は会社に向かうことでしょう。

このことは、「出勤」とも「通勤」ともいうことができます。


「出勤」と「通勤」の使い方の違い

職に就いていて、その場所にでかけることについて「出勤」を使用します。

職に就いていて、その場所に通うことについて「通勤」を使用します。

でかけることなのか、通うことなのかという点で使い方が違います。

「でかける」とは、ある目的地に向かうことです。

「通う」とは、ある場所とある場所を行き来することです。


「出勤」と「通勤」の英語表記の違い

「出勤」は英語で“go to one’s office”“go to work”と表現をします。

「通勤」は英語で“commute”“go to one’s office”と表現をします。

「出勤」の意味

「出勤」には、雇われて働きにでること、雇われて働いている場所にでかけることです。

雇われて働く場所には、会社、官庁、研究所などがありますが、どのような場所でも働いている場所にでかけることを意味しています。

「でかける」には、ある目的地に向かうという意味があり、この場合の「でかける」は会社、官庁、研究所などに向かうことになります。

会社員は、仕事がある日には勤務先にでかけていることでしょう。

官庁に勤めている人も、仕事がある日にはでかけます。

研究所に勤めている人も、研究所にでかけることでしょう。

こういったことを意味している言葉です。

自宅で仕事をしている人は、でかける必要がないので、「出勤」をする必要がありません。

また、「出勤」は会社でどの地位についているのかは意味に含んでいません。

社長であっても、部長であっても、課長であっても、一般社員であっても、働いている場所にでかけることを意味します。

「出勤」の使い方

雇われて働きにでること、雇われて働いている場所にでることについて使用をします。

仕事の種類は問いません。

でかけることを意味する言葉で、帰って来ることについては使用しません。

仕事が終わると自宅に向かいますが、このことを指しては使わない言葉です。

「勤」という漢字には、つとめ、仕事という意味があり、この漢字が使用されていることからも、勤めにでることについて使う言葉であることがわかります。

また、でかける意味を含む言葉なので、でかける必要がない自宅で仕事をしている人は、ほとんど使わない言葉です。

「出勤」を使った例文

・『電車内の混雑を避けるために時間差出勤をしてください』
・『課長は今日はまだ出勤していません』
・『毎日10時ごろに出勤しています』
・『出勤前にお気に入りのカフェでコーヒーを飲む』

「出勤」の類語

「出社」「登庁」「出所」が類語です。

「出社」には、会社など「社」とつく場所に勤めにでかけるという意味があります。

「登庁」は官庁に勤めにでかけることです。

「出所」は研究所に勤めにでかけることです。

刑務所から出るという意味もあります。

「出勤」の対義語

「帰宅」が対義語です。

仕事をするための場所から、自宅に帰ってくるという意味があります。

「通勤」の意味

「通勤」とは、雇われて働いている場所、仕事をするための場所に通うことです。

働いている場所がどこなのかは問わず、会社でも、官庁でも、研究所でも、通うことを意味しています。

会社員は、仕事がある日は会社に通っていることでしょう。

このようなことを意味する言葉です。

「通う」には、ある地点とある地点を定期的に行き来するという意味があります。

つまり、「通勤」は定期的に行われている意味合いがあることになります。

会社員の場合だと、仕事に通うのがたった1回なのではなく、平日は毎日など定期的に通っています。

「通勤」には通う方法の意味は含んでいません。

車で通う、電車で通う、バイクで通う、歩いて通う、自転車で通うなど、さまざまな通い方があります。

しかし、会社によっては車通勤をしてはいけないなどと決められているので、実際には通い方を自分で自由に選べないことがあります。

「通勤」の使い方

仕事をするための場所に通うことについて使用をします。

「通勤」は家から仕事をする場所に通うことを意味しており、仕事をする場所から家に帰るときには使わない言葉です。

しかし、「通う」には行き来するという意味があるので、仕事に行って帰って来ることが前提になって使われます。

また、定期的に通っていることについて使用をし、たまたま仕事をする場所に行ったことについては使用しません。

仕事をするための場所に通う必要がない人、たとえば自宅で仕事をしている人などは、ほとんど使わない言葉です。

「通勤」を使った例文

・『自転車で通勤しています』
・『毎日満員電車にのって通勤するのがつらい』
・『通勤途中のトイレの場所をしっかり把握している』
・『通勤の時間帯に雨が降っていた』

「通勤」の類語

「出勤」「出社」「登庁」が類語です。

「通勤」の対義語

「帰宅」が対義語です。

まとめ

どちらの言葉も勤めに関係しており、ほぼ同じ意味を持っています。

しかし、厳密に言うとやや違い、「出勤」はでかけること、「通勤」は通うことを意味しています。