「抑止」と「防止」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「抑止」と「防止」の違い生活・教育

この記事では、「抑止」「防止」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「抑止」と「防止」の違い

「抑止」とは、圧力などを加えて相手の活動などをやめさせることです。

「防止」とは、望ましくない事柄が起こらないようにとめることです。

どちらの言葉にも、とめる、とどまる、さしとめる、やめるという意味を持つ漢字である「止」が使用されており、2つの言葉はやめる、とめるという意味を持っています。

しかし、どのように止めるのか、何を止めるのかという点で意味が違います。

「抑止」の場合は、やめさせることで、その方法は圧力を加えたり、動けないようにしたりすることです。

「防止」の場合は、望ましくない事柄が起こらないようにすることで、その方法は意味に含まれていません。

どのような方法でも、望ましくないことを生じさせないようにすることをいいます。

「抑止」と「防止」の使い方の違い

活動、価格の高騰、犯罪などを、おさえつけてやめさせることについて「抑止」を使用します。

圧力がかかっているようなことに使うことが多いです。

好ましくない事柄が生じないようにすることについて「防止」を使用します。

社会的に行われる行事などに使われることが多いです。

「抑止」と「防止」の英語表記の違い

「抑止」は英語で“restraint”“deterrence”と表現をします。

「防止」は英語で“prevention”“check”と表現をします。

「抑止」の意味

「抑止」とは、圧力を加えたり、相手が動けないようにしたりして、活動などをやめさせることです。

おさえつけるという意味を含む言葉です。

ダイエットをしたいと考えていても、おいしいものが目の前にあると食べてしまうことは珍しくありません。

人間は、ずっと先の報酬よりも今手に入れられる報酬の方を選んでしまう傾向があります。

しかし、ダイエット成功という先の報酬よりも、今おいしいものを食べるという、すぐに手に入る報酬を選んでしまうと、ダイエット成功は難しいです。

そこで、何とかして食べたいものを我慢する必要があります。

食べたいという気持ちのメーターがあったとすると、何もせずにいたら、メーターの値がどんどん上昇をします。

そこで、体重を記録する、食べたものを記録する、などをしたとします。

そうすることで、食べたいというメーターの値の上昇を抑えつけることができます。

このことを「抑止」「抑止力」といいます。

紙巻きたばこも加熱式タバコも、受動喫煙をなくしたいと考えていたとします。

そのとき、飲食店や商業施設などでは、禁煙のはり紙をすることが少なくありません。

禁煙のはり紙は、喫煙者への圧力となることでしょう。

圧力をかけてやめさせているので「抑止」といいます。

「抑止」が指すやめさせるものとは、活動、物価高騰、違法行為などです。

「やめてください」と丁寧にお願いをしてやめさせるという意味よりも、相手を動けないようにさせる、圧力をかけるといった意味合いがあります。

「抑止」の使い方

おさえつけて活動などをやめさせることについて使用をします。

「やめさせる」なので、やめようと思って自発的にやめることではなく、外から働きかけがあってやめることを意味しています。

犯罪や受動喫煙など、好ましくないことに使われることが多いです。

「抑止」を使った例文

・『抑止力となることを期待している』
・『抑止できると期待されている』
・『害虫の大量発生を抑止する』
・『犯罪を抑止することを重要視する』

「抑止」の類語

「おさえつける」が類語です。

相手の動きをとめる、圧力をかけて動きを封じるという意味があります。

「抑止」の対義語

動きを封じられていないという意味で、「自由」が対義語になります。

「防止」の意味

「防止」とは、望ましくない事柄が生じないようにとだえさせること、やめさせることです。

犬を室内で飼育していると、飼い主が留守の間にいたずらされることがあります。

ティッシュをまき散らす、カーテンをひっぱって破く、スリッパをかじる、ぬいぐるみをぼろぼろにするなどです。

こういったことをされると飼い主は困ります。

これらの行為は、好ましくないことといえるでしょう。

カーテンをひっぱることをやめさせたければ、カーテンを取り除いたり、犬が届かないように上にまとめたりするなど、対策ができます。

ぬいぐるみやティッシュなどは、犬が届かない場所においておけば、いたずらされることがありません。

これらは、好ましくない事柄が起こらないようにするための行動だといえます。

こういったことを意味する言葉です。

あるお店で購入した商品が、自宅におけないという苦情が何度かあったとします。

たとえば、冷蔵庫やソファーのようなものだと、大きすぎて自宅に置けないことがあります。

自宅に置けなかったため返品されてしまったり、クレームがきたりすると、店側は困ります。

好ましくない事柄といえるでしょう。

このような事態は、購入前に寸法を測ることで防げます。

好ましくない事柄が返品やクレームで、それを防ぐために行動をしており、このことを「防止」といいます。

「防止」の使い方

起こって欲しくないことが起こらないように防ぐこと、やめることについて使用をします。

起こって欲しくない、好ましくないということは、日常生活の中であふれているので、よく使われる言葉です。

「防止」を使った例文

・『食べ過ぎ防止のために水をたくさん飲む』
・『肥満防止のために運動をする』
・『転倒防止のために手すりを設置する』
・『メガネのくもり防止グッズを使う』

「防止」の類語

「防ぐ」「食い止める」が類語です。

「防ぐ」には、中に入れないようにする、好ましくないことが起こらないようにするという意味があります。

「食い止める」とは、それ以上進まないようにとめることです。

「防止」の対義語

「勧める」が対義語です。

何かをするように誘うという意味があります。

まとめ

ふせぐ、やめるという意味を持つ2つの言葉ですが、「抑止」はおさえつけること、「防止」は起こって欲しくないことが起こらないようにすることで、やや意味合いが違います。