漢字を入れ替えただけの違いとなる「消費」と「費消」。
この記事では、「消費」と「費消」の違いを分かりやすく説明していきます。
「消費」とは?
「消費」とは、簡単に言えば、使ってなくすことです。
金銭や物質、エネルギー、時間などを使い、そして、なくすことが「消費」です。
また、人間が欲望を満たすために、財貨やサービスを使うことも意味します。
ただし、この「消費」の場合、0にする必要はありません。
少しでも減れば、それは「消費」となり、完全になくす必要はありません。
言い換えれば、「使う」や「支出」、「出費」、「消耗」、「消却」などと同じで対義語は、ものを作り生み出す「生産」です。
「消費」の使い方
「消費」を用いた言葉はたくさんあります。
「消費税」や「消費者」、「消費期限」、「消費電力」などとなり、「消費する」や「消費できない」などといった形で用います。
「費消」とは?
あまり、聞きなれない言葉と言える「費消」。
意味は、金銭や物品などを使い果たすことです。
ここで重要なのは、ただ単に使うのではなく使い果たす点です。
0になるまで使い果たすことを「費消」と言います。
金銭の一部だけ、少しだけ、使用し残っている状態では「費消」とは言いません。
100あったものを0にして初めて「費消」となります。
言い換えれば、「使い果たす」や「使いつくす」、「使い切る」、「無駄遣い」などと同じです。
「費消」の使い方
「費消」自体、あまり、聞きなれない言葉ですが、「費消」を用いた言葉もあります。
「費消事故」や「費消流用」、「費消率」などがあり、一般的には「費消する」、「費消した」といった形で用いられます。
「消費」と「費消」の違い
同じ金銭や時間、エネルギーなどを使うことでも、漢字が入れ替わることで少し意味が異なります。
「消費」の場合、これらを使う行為を意味するものの使い切る必要はありません。
少しでも使えば、それは、「消費」です。
それに対し、「費消」は、少しだけ使えば良いというわけではありません。
完全に使い切って初めて「費消」となります。
この点に大きな違いがあります。
「消費」の例文
・『食べ盛りの息子が3人もいる我が家では、お米の消費が半端ありません』
・『思い通りに作業が進まず、時間ばかりが消費してしまいます』
・『うっかり、冷蔵庫の中にあるものの消費期限が過ぎてしまいました』
・『節約家の妻は消費電力も気になるようで、家電購入時には、消費電力のチェックを欠かしません』
「費消」の例文
・『無駄に大切なエネルギーを費消してしまいました』
・『財布のなかが空っぽということは、費消した結果です』
・『これだけのものを一人で費消したとは思えません』
・『どのような方法で費消したのか調べる必要があります』
まとめ
以上のような違いがある「消費」と「費消」。
「費消」は、あまり聞きなれない言葉ですが、「消費」に比べ、使い切る必要がある言葉という点が大きなポイントになります。