「格段」と「特段」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「格段」と「特段」の違い生活・教育

この記事では、「格段」「特段」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「格段」と「特段」の違い

「格段」「人の実力・物事の程度などの差が非常に大きいこと」を意味しています。

「特段」「格段」とほぼ同じような意味を持っているものの、「特別であるさま」という意味のニュアンスが強くなっています。

「格段」「比較対象と照らし合わせてその対象との差がはなはだしい」「以前と比べてその差が非常に大きい」の意味を持っています。

「特段」「差が大きいこと+特に他と区別できるような特徴を持っていること」を示唆している違いを指摘することができます。


「格段」と「特段」の使い方の違い

「格段」「格段に優れている」など「格段に」の形での使用が多くなります。

同じ文章を「特段」で表す時は、「特段優れている」「に」のない「特段」だけの形で使われることが多い違いがあります。

「特別のニュアンス」を込めて「特段の配慮・特段の待遇」などの用法で使うことも多いですが、「格段の配慮・格段の待遇」というと「特段の特別」よりも「他と比べて程度の違いがある」の意味合いが強くなる違いも挙げられます。

また「過去と比較して差がとても大きい」の意味で「格段」を使えるので、「ピアノが格段に上手くなった」と言えますが、通常「ピアノが特段に上手くなった」のような過去(以前)と比べる使い方はしないという違いも指摘できます。


「格段」と「特段」の英語表記の違い

「格段」を、英語を用いて表現すると以下になります。

“remarkable”“marked”……他と比べて目立っている。

他のものとの違いが際立っている。

格段。

“special”……他のものとは違っていて特別な。

格段の「特段」を、英語を使って表記すると以下になります。

“particular”……他のものとの違いが明らかに分かって特別な。

特定・特段。

“special”……特に他と分けられるような特徴がある。

特別な・特段。

「格段」の意味

「格段(かくだん)」とは、「他と比較して、その程度・扱いなどの差が大きい」を意味している言葉です。

「格段」には「物事・能力などの程度が、普通の水準をはるかに超えている」という意味もあります。

「格段」という表現は「単独で特別というニュアンス」よりも、「他の対象と比べた時の違いがはなはだしいというニュアンス」が強くなっています。

「格段」の使い方

「格段」の表現は、「他の事柄・人との差が極めて大きいこと」「過去との違いがはなはだしい」を意味して使う使い方になります。

「格段」は、「物事の程度や能力の水準などが並(普通)をはるかに超越している」といった意味合いでも使用されます。

例えば、「格段の実力を見せつけて優勝しました」のような文章で使用することができます。

「格段」を使った例文

・『今回の旅行会社のサイトを使った予約では格段のご配慮をして頂き、まことにありがとうございました。』
・『そのアーティストは色使いのバランスと絵画のテーマ設定のセンスが格段に優れていました。』
・『芸能人として成功してからは、ホテルや百貨店での接客対応が格段に良くなりました。』
・『当社の商品やサービスを、いつも格段にごひいき頂いて本当に感謝しております。』
・『誰にも負けない格段の実力と自信を持っているからこそ、彼はマスコミの前で大言壮語してみせたのです。』

「格段」の類語

「格段」の類語には、以下の表現があります。

・『格別(かくべつ)』……普通の人の能力とは非常に大きな違いがあるさま。特別に抜きん出た違いがあること。

・『段違い(だんちがい)』……実力・品質・成果などに、格段の違いがあること。

・『桁違い(けたちがい)』……まったく比べ物にならないほどの極めて大きな違いがあるさま。

「格段」の対義語

「格段」の対義語には、以下の言葉があります。

・『普通(ふつう)』……特に変わっていたり優れていたり(劣っていたり)することがなく、人並みでありふれていること。

・『人並み(ひとなみ)』……平均的な人と同程度の水準の能力・実績であるさま。

「特段」の意味

「特段(とくだん)」とは、「特に他の物事・人と区別できるほどに、非常に差が大きいこと」を意味しています。

「特段」の表現は、「物事の程度・人の特徴(待遇)などが特別であるさま」「特別で他のこととの差が目立っていること」といった意味合いを持っているのです。

「特段」の使い方

「特段」は、「他の物事や他者との差が特別に目立っていること、特別に差が大きいこと」を意味して使われます。

「特段」の表現は「特段~ない(特段すごくはない・特段美形ではないなど)」の形で、「特別に~ではない」を意味して使用することができます。

さらに「特段の~(特段の配慮・特段の扱い・特段の待遇など)」の用法で、「特別な~」を意味して使われています。

「特段」を使った例文

・『故障を修理してほしいという依頼を受けましたが、今のところ、特段異常な箇所は見つかっていません。』
・『最近の彼女に特段変わったところは見受けられませんでしたが、彼女は突然いなくなってしまったのです。』
・『成績優秀な特待生であった彼は、他の生徒とは比べ物にならない特段の好待遇を受けていました。』
・『特段美人でも何でもない彼女ばかり、あんなに皆からちやほやされるのは何故なのでしょうか。』
・『特段あなたに対して言いたいことはありませんが、あなたは少し自分の礼儀作法を反省してみるべきです。』

「特段」の類語

「特段」の類語には、以下の言葉があります。

・『特別(とくべつ)』……他のものや人と区別される明確な違いがあるさま。普通ではないこと。

・『例外(れいがい)』……一般的な事例に当てはまらないさま。当たり前ではなく特別なこと。

「特段」の対義語

「特段」の対義語には、以下の表現があります。

・『普通(ふつう)』……平均的な人・物事と比べ、特別に変わっている点や優れている部分(劣っている部分)がないさま。

・『普段(ふだん)』……特に変わったことのないいつもの日常。特別ではないいつもの様子。

まとめ

「格段」「特段」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「格段」「特段」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく調べたい人は、この記事の内容をしっかりと読んでみてください。