用心深い人は、「リスク」、「危険」、「危ない」と言われるようなことをしないように気を付けて行動します。
誰もしたことがないものに挑戦していく人には、他人事でもハラハラしてしまうでしょう。
どの言葉を使うとその人の危険度を表現できるのでしょうか。
この記事では、「リスク」と「危険」と「危ない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リスク」とは?
「リスク」とは、予想通りにいかない危険、損害を受ける可能性を意味しています。
また、自ら覚悟して冒す危険を意味することがあり、損害を受けるか、得をするか、どちらかに賭ける状況のときに使います。
「リスク」の例文
「リスク」は悪いことだけではなく、良いことが起きる可能性があるときによく使われるでしょう。
・『私はリスクを理解した上で、ワクチンを打ちます。』
ワクチンの副反応は「リスク」になり、ワクチンの効果である病気の感染防止、重症化を防ぐことは良いことになります。
・『膨大な宿題を徹夜で終わらせることはリスクが高すぎます。』
ぎりぎりまで遊び続けて得をしたように見えても、一晩で終わらせるには体力的にも辛く、間に合わない可能性が高くなります。
「危険」とは?
身体や生命に危害または損失の生じる恐れがあることです。
社会の秩序を乱すことにも使われます。
「危険」の例文
「危険」は命に関わる重要な場面で使うことが多く、強く訴えて反対したい気持ちを表現できます。
・『あなたはおそらく危険な仕事をさせられています。』
妙に給料が良い仕事や怪しい人と二人きりで会うなど、事件性がありそうなことはやめましょう。
・『彼は殺人に興味があり危険思想を持っています。』
危険思想とは、国家や社会に害を与える考え方のことを言います。
「危ない」とは?
「危ない」は形容詞になります。
身体、生命が損なわれそうなこと、組織や地位などが存続しそうにない、信頼できないことを意味します。
「危ない」の例文
「危ない」は色んな場面で使えます。
危険を察知したときには、誰もが咄嗟に出る言葉です。
・『ここは熊が出て危ないため、入らないでください。』
遠出すると気持ちが高ぶり、色んなことに挑戦したくなりますが、立ち入り禁止の危ない場所に入らないように気を付けましょう。
・『危ない。私の話を聞いていましたか。』
すぐさま相手の動きを止めないといけないときは、危ないと言います。
・『この会社は存続が危ないと言われています。』
赤字続きでいつ倒産してもおかしくない状態のことを表します。
「リスク」と「危険」と「危ない」の違い
「リスク」は、悪いことが起きる可能性を意味し、良いことも伴うときによく使われます。
「危険」と「危ない」は悪いことが起きる可能性だけを示し、強く反対できます。
「危ない」は形容詞で、咄嗟のときに出る言葉になります。
まとめ
どんな危ないことであるか、どれだけ相手の行動に反対しているかは、三つの言葉を使い分けると、相手に伝わりやすくなります。
立ち入り禁止の表示があっても、熊に会う「リスク」があると書いてあれば説得力に欠けます。
まるで良いことがあるように思えて、もっと素晴らしい景色を見ようと入ってしまうでしょう。
本当にしてほしくないことは、「危険」や「危ない」という言葉を使って、しっかりと伝えてください。