「結構です」と「構いません」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「結構です」と「構いません」の違い生活・教育

この記事では、「結構です」「構いません」の違いを分かりやすく説明していきます。

「結構です」と「構いません」の違い

「結構です」「構いません」の違いについて紹介します。


「結構です」と「構いません」の使い方の違い

「結構です」は、「満足で申し分ありません」という肯定の意味と、「必要ありません」という否定の意味で使われます。

これだけではどちらとも判断できない表現です。

「構いません」は、「問題ありません」「気にしません」という肯定の意味で使われます。

相手の質問内容に関係なく肯定する表現です。


「結構です」と「構いません」の英語表記の違い

「結構です」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「良いアイデアだと相手に賛同する」という肯定の意味で、ややカジュアルな場面で使われる表現です。

“That sounds great.”
(それで結構です)
2つ目は「私は満足ですので必要ありません」という否定の意味の表現です。

“I’m fine.”
(いいえ、結構です)
日本人は“No, thank you.”を使いがちですが、こちらはややつっけんどんなニュアンスです。

「構いません」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「気にしない」「嫌ではない」という肯定の意味をもつ表現です。

“I don’t mind.”
(構いませんよ)
2つめは「全く重要ではない」「関係ない」という肯定の意味を持つ表現です。

“It doesn’t matter.”
(構わないよ)

「結構です」の意味

「結構です」「けっこうです」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「申し分なく満足している」という意味で、「それで結構です」が省略された言葉です。

相手が言ったことや状態に対してそれでいいと肯定する表現です。

2つ目は「既に十分であり、それ以上必要としない」という意味で、「いいえ、結構です」が省略された言葉です。

相手が言ったことや状態に対して遠慮したり断ったりなど否定する表現です。

上記の様に、「結構です」には真逆の意味がありまが、共通するのは「十分であること」「満足していること」という意味です。

「結構です」の使い方

「結構です」は、「申し分なく満足している」という肯定の意味と、「満足でありそれ以上必要としない」という2つの真逆の意味で使われます。

相手の質問に対してこの言葉だけで返答すると、相手がどちらの意味なのか判断できません。

「それで結構です」「いいえ、結構です」と使い分けるとよいでしょう。

また、「結構です」を肯定的な意味で使う場合、基本的に立場が上の人が下の人に対して使うもので、逆に使うと失礼にあたります。

「結構です」を使った例文

・『私はお水だけで結構ですので、どうぞお気遣いなく』
・『よくご検討されてからお返事を下さって結構です』
・『こちらはそのやり方でも結構です』
・『タクシーで参りますので、お迎えにいらして頂かなくても結構です』
・『うちは今、十分に間に合っていますので結構です』

「結構です」の類語

「そうして下さい」
「相手が提案したことに対してその通りにして欲しい、それでいいです」という意味です。

「良いやり方があるのならば、是非そうして下さい」などと使われます。

「遠慮いたします」
「人に対して、言葉や行動を慎み控えたり、辞退することを伝える言葉」という意味です。

「ありがたいお招きですが、残念ながら今回は遠慮いたします」などと使われます。

「結構です」の対義語

「結構です」は、肯定・否定どちらの意味もありますので、対義語はありません。

「構いません」の意味

「構いません」「かまいません」と読みます。

意味は「差し支えない」「問題ない」「気にしない」など、相手の言動やその場の状態を肯定する意の言葉になります。

動詞「構う」の否定形「構わない」を丁寧語にした表現です。

「構う」は、「気にする」「差し支える」「世話を焼く」「からかう」などの意味がありますが、「構わない」と否定形で使われる場合は「気にしない」「差し支えない」という意味になります。

特に前後に言葉を補わなくても、「構いません」だけで肯定しているニュアンスが相手に伝わる表現です。

「構いません」の使い方

「構いません」は、「差し支えない」「問題ない」「気にしない」という意味で使われます。

丁寧語でビジネスでもよく使われるのですが、基本的に相手が言ったことに対して「それでもいいよ」「許可しますよ」という、やや上から目線のニュアンスがあります。

上司や取引先に対う場合には後に紹介する「問題ございません」を使うとよいでしょう。

「構いません」を使った例文

・『飲み会はいつにしますか、こちらはいつでも構いませんよ』
・『そちらのやり易い様にして構いませんので、決まったら連絡下さい』
・『来月でも構いませんので、書類を返送して頂けますでしょうか』
・『多少予算をオーバーしても構いませんので、良い物件を紹介して下さい』
・『こちらとしてはそれで構いませんが、そちらが大変になりませんか?』

「構いません」の類語

「問題ございません」
「困ることではありません」「問題にするほど重要なことではありません」という意味です。

「その件でしたら何ら問題ございませんのでご安心下さい」などと使われます。

「差し支えありません」
「支障ありません」「都合が悪くなることはありません」という意味です。

「その程度の変更でしたら業務には何ら差し支えありません」などと使われます。

「構いません」の対義語

「お受けできません」
相手の申し出に対して「とても承諾できない」「とても請け負えない」という意味です。

「大変言いにくいのですが、こちらではその件はお受けできません」などと使われます。

まとめ

今回は「結構です」「構いません」について紹介しました。

「結構です」は、「満足で申し分ありません」という肯定の意味と「必要ありません」という否定の意味があり、「構いません」「問題ありません」「気にしません」という肯定の意味のみ、と覚えておきましょう。