この記事では、「思いやり」と「哀れみ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「思いやり」とは?
「思いやり」は「思い遣り」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「あることに対してあれこれ想像をめぐらすこと」という元の意味で、対象となる人や物に思いを寄せることです。
2つ目は「他人の気持ちを考えて接すること」という意味で、相手の身になって考えて行動することです。
3つ目は「相手のためになると思うことを言ったりしたりすること」という意味で、ただ親切にするのではなく、相手のためになる様に考えてあえて厳しい態度を取ったり、見守ったりすることです。
上記に共通するのは「相手に思いを寄せる」という意味です。
「思いやり」の使い方
「思いやり」は名詞として「思いやりがある・ない」「思いやりに欠ける」「思いやりが深い」「思いやりの心」などと使われます。
基本的に日常で使われる場合、他人の気持ちを考えて接することや、相手のためになると思う言動をすることに使われる言葉です。
「哀れみ」とは?
「哀れみ」は「あわれみ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「相手をかわいそうに思うこと」という意味で、単純に人を見て気の毒だと思うことです。
2つ目は「相手の苦しみや悲しみに深く同情すること」という意味で、相手の辛い状態に共感して、心から気の毒だと思うことです。
3つ目は「相手を見下してかわいそうな奴だと思うこと」という意味で、自分が相手より上の立場になり、相手を見下してみじめだと思うことです。
上記に共通するのは「相手をかわいそうに思う」という意味です。
「哀れみ」の使い方
「哀れみ」は名詞として「哀れみを感じる」「哀れみ深い」「哀れみの目で見る」「哀れみを禁じ得ない」「哀れみの涙」などと使われます。
基本的に、単純に相手の状況をかわいそうだと思うことや、相手の苦しみや悲しみに深く同情してかわいそうだと思うことに使われる言葉です。
「思いやり」と「哀れみ」の違い
「思いやり」は「他人の気持ちを考えて接すること」「相手のためになると思う言動をすること」という意味です。
「哀れみ」は「単純に相手の状況をかわいそうだと思うこと」「相手の苦しみや悲しみに深く同情してかわいそうだと思うこと」という意味です。
「思いやり」の例文
・『恩師から思いやりのこもった手紙が届いた』
・『高齢者に思いやりの気持ちで接する
・『この病院は患者に対する思いやりがない』
・『遺族に対して思いやりのない質問が寄せられる』
「哀れみ」の例文
・『失敗して周囲から哀れみの目で見られる』
・『借金で窮地に立たされ、級友に哀れみを乞う』
・『人をけなすことしかできない上司に哀れみを感じる』
・『失恋したが哀れみの気持ちを向けられることは不本意だ』
まとめ
今回は「思いやり」と「哀れみ」について紹介しました。
「思いやり」は「相手の気持ちを考えて行動する」、「哀れみ」は「相手をかわいそうだと思う」と覚えておきましょう。