「些か」と「聊か」の違いとは?分かりやすく解釈

「些か」と「聊か」の違い生活・教育

この記事では、「些か」「聊か」の違いを分かりやすく説明していきます。

「些か」とは?

「些か」の主な意味は2つあります。

ひとつは、数、量、程度が少ないさま、わずかです。

形容動詞として使用をします。

わずかとは、どれくらいの数なのか、どれくらいの量なのかといった具体的な定義はありません。

寒い季節には温かい鍋を食べたくなります。

鍋は簡単に作れることもあり、1週間のうちに何度も鍋料理が登場する家庭もあることでしょう。

しかし、同じようなものを頻繁に食べていると、段々と飽きてきます。

もうすっかり飽きてしまった、見るのも嫌だというほど飽きているわけではないけれど、何となく飽きてきたなという、このほんの少しの程度を「些か」といいます。

もう一つの意味は、副詞として用いて、少しです。

数学の問題を出題されたとします。

こんなの解けない、絶対無理だというほどではないけれど、難しく感じます。

それでも、何とか頭をひねれば問題を解けそうです。

難しいという程度はわずかです。

このわずかのことを、この言葉は指します。


「些か」の使い方

形容動詞や副詞として、少しという意味で使用をします。

具体的にどれくらいの量なのかなどの定義はありません。


「聊か」とは?

「聊か」の主な意味は3つあります。

1つめは、数、量、程度が少ないさま、わずかです。

あるデータを収集したとします。

このデータは2010年のものです。

今が2022年だとすると12年前のものになります。

12年前というと、非常に昔だというほどではないけれど、最近というほどでもありません。

このデータはわずかに古いものといえるでしょう。

このわずかな程度を意味する言葉です。

2つめの意味は、一時的なことであるさまです。

ちょっとといった意味になります。

「聊」はかりそめにという意味を持つ漢字です。

3つめは、副詞として用いてわずかです。

威勢がいい人がいたとします。

自分が何かを行おうとしたのですが、威勢がいい人の迫力に少しだけ押されて、ためらってしまいました。

非常に押されてしまったのではなく、その程度はわずかです。

そのわずかなことを意味します。

「聊か」の使い方

形容動詞や副詞として、わずかという意味で用います。

「些か」と「聊か」の違い

どちらの言葉の意味も同じで、数、量、程度が少ないさまをいいます。

どちらも常用漢字表にないもので、ひらがなで書かれることもあります。

「些か」の例文

・『些か心配がある』
・『些か難しい問題』
・『些か軽蔑を込めたいい方』
・『些か古い情報』

「聊か」の例文

・『聊か軽薄な気がする』
・『聊かメニュー選びに迷う』
・『聊か強引だ』
・『聊か疲れているようだ』

まとめ

2つの言葉の意味は同じで、数や程度などが少ないさま、わずかのことをいいます。

使い方にも大きな違いはありません。

どちらの漢字も常用漢字表にのっていないもので、ひらがなで書くこともあります。