人はいいものを作り上げようとする時、いろいろと考えを頭の中で巡らすものです。
そのような時に「考案」や「思案」「試案」といったような言葉が挙げられるのですすが、どのような意味があるのでしょうか?
そこでこの記事では、「考案」と「思案」と「試案」の違いを分かりやすく説明していきます。
「考案」とは?
「考案」は「こうあん」という読み方をします。
意味は「工夫して考え出すこと」「案出し(あんだし)」「くふう」、あるいは「新しいやり方・方法で品物などを考え出すこと」「これまでなかった独自性に富んだ新しい物を考え出すこと」といったようなことを指しています。
「考案」の例文
「考案」の例文を見ると、以下のようなものが挙げられます。
・『考案された新しいデザインは非常に斬新的でこれまでの発想では全く出てこなかったものだ。恐らくこれで爆発的な人気が出るだろう』
・『これはちょっとしたアイデアグッズだけども、何んと子供が考案したものなんだ。本当に驚くよな』
「思案」とは?
「思案」は「しあん」という読み方になります。
意味は「思いめぐらすこと」「深く考えること」「その考え」や「あれこれと考えめぐらすこと」などのことを言っています。
「思案」の例文
「思案」の例文では以下のような文章が考えられます。
・『どうしたものかと思案していたんだけど、あの子が何気なく言った言葉がヒントになっていいアイデアが鵜浮かんできたよ。これで何とかなるかもね』
・『思案が全然浮かんで来ないんだ。このままだと本当にまずい状況になってしまう。どうしようか』
「試案」とは
「試案」も「しあん」という読み方になりますが、「試しに考えた案」「仮の案」「試みに立てた案」「仮の計画や意見」などのことを意味している言葉です。
「試案」の例文
「試案」の例文は以下の通りです。
・『 各部署からいろいろな案が出されたのですが、それらを踏まえて開発リーダーが試案を提示したのです』
・『私の試案でやってみたいと思うんだ。この案に賛成の人は手を挙げて欲しい』
「考案」と「思案」と「試案」の違い
では、ここで「考案」と「思案」と「試案」の違いを見ていきましょう。
どのような違いが見られるでしょうか?
「考案」とは「工夫をしながら考え出す」という意味を持っている言葉です。
「思案」は「どうしたらよいかとあれこれ考えること」を言っており、ここでも「工夫」という要素が加わってきます。
「試案」は「試しに考えた案」ということで「仮の案」のことを指しているのです。
特に「試案」は「考えを巡らす」という点が「考案」んは見られません。
また、「試案」は「試験的な案」と言ってもいいでしょう。
まとめ
ここまで「考案」と「思案」と「試案」の意味や違いを見てきました。
「案」という漢字があるだけに共通した意味合いがあるように感じますが、各々の異なるの解釈ポイントをキチンを押さえておくようにしましょう。