テレビや映画は非常に強い娯楽文化で、様々な作品が視聴者を楽しませてきました。
そう言ったテレビや映画館で見る作品が公開される際には、「放映」や「放送」などといわれますが、どういう時にどの言葉が使われるか、はっきりと区別できない人もいるでしょう。
この記事では、「上映」と「放映」と「放送」の違いを分かりやすく説明していきます。
「上映」とは?
「上映」は映像作品をスクリーンへと映して観客に見せることです。
上は位置的な上ではなく、演劇の上演や、証券取引所への上場のような、公の施設へ出す事を指します。
映は文字通り映すという意味なので、合わせて公の場で映すことから「上映」です。
動画を見るための手段は様々で、映像を映すための機械にもあらゆる物がありますが、「上映」は一つの場所で、同じ画面で複数の人が映像をみる形式のことを指します。
「上映」されるものは映画が一番多いですが、資料動画を会議に参加した全員に見せることなども「上映」です。
「放映」とは?
「放映」とは、まずテレビ以外の場所で公開された映画を、テレビで流すことです。
ただし「放映」には映画をテレビメディアで流すと言う意味の他に、報道やスポーツに演劇などの、いわゆるテレビ番組を流すという意味もあります。
なので「放映」と言うと本来映画だったのか元からテレビ番組なのか紛らわしくなるため、現在でテレビのような放送業界では、「放映」という言葉は使われません。
現在ではテレビ業界以外の文章で、先述した通り映画をテレビで流すことを指して「放映」と言われます。
「放送」とは?
「放送」とは無線や有線によって、映像や音などの情報をテレビやラジオと言った受信機へ、不特定多数に送信することです。
テレビ業界では、送信する番組は元からテレビ番組として作った映像も、テレビで流す事になった映画作品も、テレビで流す時には全部「放送」として扱っています。
日常会話などで使われる場合には、特にテレビとラジオの番組が「放送」として扱われ、テレビで「放送」された映画作品やウェブ上で配信された動画番組は「放送」と呼ばれません。
「上映」と「放映」と「放送」の違い
「上映」と「放映」と「放送」の違いは、どのような映像作品を、どこで流すかによって違います。
「上映」と「放映」はどちらも主に映画作品を指しますが、「上映」はスクリーンのような、1つで多数の人が見るような画面で映すことです。
「放映」はテレビ局から各家庭のテレビへと映す場合に使われます。
「放送」はテレビ業界ではテレビ番組か映画かに関わらず映像や音を流すことですが、一般的にはテレビがテレビ番組を流すことが「放送」です。
まとめ
それぞれの違いとしては、1つの大きな画面で全員が同じ映像を見る場合は「上映」、テレビで映画を流すことは「放映」、テレビでテレビ番組を流すなら「放送」と考えておけば間違いはありません。
もっと大雑把に扱いたいなら、映画館の映画は「上映」、テレビでの番組や映画は「放送」扱いでも、問題はないでしょう。