この記事では、「行雲流水」と「一所不住」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行雲流水」とは?
行雲流水は、こううんりゅうすいという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、空を流れて行く雲や漂う雲といった意味の行雲の漢字に、流れる水といった意味がある流水の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ行雲流水は、物事に執着する事なく自然の成り行きで行動する事を表すのです。
「行雲流水」の言葉の使い方
行雲流水は、何事にも執着せずに自然な流れのままといった在り方を表す言葉となっています。
文字通り雲や水の流れといった意味を込めた言葉であり、それらの様に定まった形を持たず、全て成り行きのまま自然体でいる、といった意味を表現したい時に使用するのです。
四字熟語であるため、余り日常生活の中で見聞きする事は少ない言葉となっています。
「一所不住」とは?
一所不住は、いっしょふじゅうという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、1つの場所とかひとところといった意味を持っている一所の文字に、住まないといった意味を所有する不住の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から一所不住は、定まった場所に住まずに諸国を回る事を示すのです。
「一所不住」の言葉の使い方
一所不住は、決まった場所に住む事なく転々と住む場所を変える、といった意味を示す際に用いられています。
元々は僧侶が修行を行うために1つの場所に定住せずに、諸国を行脚して回る事に対して、この言葉が使用されていたのです。
ですが現在では、1つの場所に長く暮らす事なく次々に住む場所を変えている様子を示す時に、この一所不住が使われていたりします。
お陰で転勤続きで1カ所に長く住まないといった場合にも、この言葉が用いられたりするのです。
「行雲流水」と「一所不住」の違い
行雲流水と一所不住の文字表記を並べて見比べを行えば、共に全然違う漢字が使われていて、読み方も特に似てはない事に気付く事が出来ます。
ただしどちらも四字熟語で、持つ意味合いも似ている部分はあるため、きちんと意味を理解しないと混同する恐れはあるのです。
まず行雲流水は、物事への執着をせずに淡々と自然の成り行きに任せる事を表す言葉となっています。
一方の一所不住は、一定の場所に住む事なく各地を回るといった意味を示すのです。
まとめ
2つの言葉は共に四字熟語で、意味合いのニュアンスにも似た所がある言葉同士となっています。
所が使用されている漢字が全然違うため、表現する意味の相違点を見出す事は可能です。
ちなみに行雲流水は、何事にも執着しない自然な暮らしといった意味に使用される言葉となっています。
対する一所不住は、元々修行のために僧侶が全国各地を行脚する事を、意味する言葉でした。
ですが現在では、決まった場所に長く住む事なく各地を転々とする暮らし、といった意味にも用いられているのです。